桜の降り注ぐ教室で【ないこ】 (ページ8)

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8,雨ページ8

__貴方Side__

「はいっ、じゃあ一通り終えたし、今日は終わるか！来週の集会進行、りうら頼んだよ〜」

「はぁ〜い」

「「「「「「「お疲れ〜」」」」」」」

その一言で皆が次々と生徒会室を出ていく。

私も急いで出ようとすると、

「？帰らないの？」

皆が帰る中、ないくんがドアの前で私の方を振り返っている。

「なにいってんのw一緒に帰ろーよ、途中まで！」

「ｯ…え、！？」

「え？だめ？」

「うぅん、ダメじゃないです(笑)」

ないくんの言葉に少し驚いたけど、決して嫌じゃなかった。

いつも帰り道は暗くなってるから、正直ありがたいくらいだ。

「じゃあいこっ！門閉まっちゃう！」

「あ、うん(笑)」

二人で三階から玄関ホールまで向かうと、外は少しずつ雨が降ってきていた。

「やば、私傘持ってない、、」

「あ、俺持ってるよ」

「じゃあ私はどっかで雨宿りするね！」

「え、なんでそうなったの？(笑)」

そう言うとないくんは手に持っている傘を私の方に
差し出してくる。

「傘2つはないけど、入っていいよ？」

「んっ、？!」

恋人でもない女子のクラスメイトを普通、傘にいれるの、、、？

そう思ったが、雨が強くなってきているのを感じ、ないくんの優しさに助けてもらうことにした。

「じゃあ、おねがいします、、」

「ん！帰ろっ！」

「ありがとう、ないくん(笑)」

玄関で靴を履き替えて、門を出て歩き出す。

今日は雨雲に隠れて夕日は見れなかったけど、不思議と、落ち込んだような気分にはならなかった。