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ガシャンッと辺りに響くガラスの割れる音。目の前にあるのは気持ち悪い呪霊の顔で。落ちていきながら空中で体勢を整える。頭から流れてきた血で目はチカチカするし、強く打った右腕はまだ痺れてて上手く動かない。…状況としては最悪過ぎるじゃねぇか。
どうしてこんな状況になったのかというと、遡ること約30分程前の事。
「それじゃ任務行くよ〜」
『任務?』
「そそ。Aの実力調べついでに呪霊祓っておいで」
『え。さっそく戦うんですか私』
「そんな嫌そうな顔しない!ほら、皆行くよ」
「はあ?私らも行くのかよ」
いきなりの五条先生の爆弾発言。私は勿論、真希ちゃんも嫌そうに顔をしかめた。そんな私達に「帰りに皆でご飯食べて帰ろーよ」と五条先生が言う。…そんなの行くしかねぇよなぁ!!
『よっしゃ今すぐ行きましょう五条先生!!』と教室を飛びだした私は、一歩廊下に出た瞬間にまた教室に舞い戻った。
『先生!任務場所はどこですか!?っていうか私の刀どこですか!?』
「君今まで刀の存在忘れてたでしょ」
『そっそんなことある訳ないじゃないですかー。私が愛しのマリーを忘れるだなんて』
「刀に名前付けるタイプなのね」
『いや、今ノリで付けました』
マリーって誰だよ。自分で名付けておきながら切実に思う。もうちょっとマシな名前なかったのか??
ご飯という単語に釣られ、私達は五条先生について校舎を出る。途端に眩しくなる視界にくらりと目眩を感じた。眩しすぎるでしょ、太陽さん。
暫く歩いて五条先生は何か大きな物の前で止まった。「適当に乗っちゃって〜」という五条先生にこれは一体何ですかと説明を求める視線を送る。
「あー、これは車っていう乗り物。すんごい頑丈で結構な重さに耐えられるからいっぱい荷物乗せられる。めっちゃ便利」
『なるほど、この土地の守り神か』
「……大丈夫?」
『昔知り合いが同じようなこと言っててちょっとふざけて真似しただけだから本気で心配しないでもらえます!?』
「一息で言いきった。すごいね」
あったり前じゃん。こちとら全集中の呼吸使ってんだよ。長文を一息で言えなきゃ剣士としての名が廃る。←
とはいえ未来はかなり便利になったなぁ、なんて考えながら「小鳥遊さん、ここ空いてるけど…」と言ってくれている乙骨くんの隣に失礼した。
『これどうやって閉めるの?』
「あ、普通にこう、ばたんっと」
『こう』
バキッ
『……嘘だろ』
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ゆゆ(プロフ) - 小春日和さん» 面白いです!!更新ありがとうございます✨ (7月11日 20時) (レス) @page23 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - ゆゆさん» 返信遅くなりました!めっちゃ褒めてくださって嬉しいです!更新停止にならないように頑張りたいです! (7月11日 19時) (レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 面白い!......でも更新されてないの残念...泣 何回も読み直してます!最初に言ったとうりめちゃめちゃ面白い作品で語彙力も高くて!続き...書いてくれたら嬉しいな... (6月8日 16時) (レス) @page21 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - みーさん» あたたかいお言葉心に染みます。ありがとうございます!頑張って更新していきます!! (2022年7月28日 8時) (レス) id: 659926ff91 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - ( ・´ー・`)どやwさん» ありがとうございます!私、文才分けてほしいって言われたの初めてです。めっちゃ嬉しいです!! (2022年7月28日 8時) (レス) @page11 id: 659926ff91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小春日和 | 作成日時:2022年5月5日 14時