treasureは、すぐそばに。 (ページ8)

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コンビニまでの道中、2人でくだらない話をして歩いた。

相変わらず手はハルトのポッケのままで。

今日の差し入れ美味しかったなとか、今日またジョンウが騒ぎすぎてマネオッパに怒られてたよとか、そんな、他愛もない話。

そんな話をハルトと2人でしながらゆっくり歩くこの時間がすごく心地よくて、たまにこうやってお散歩に誘う。

最近はありがたいことにカムバック活動で忙しく、まともに外の空気も吸えてなかった。

だから、こうやってハルトとお散歩をするのも久しぶりで、なんだか、ここのところ気付かない間に張り詰めていた心の糸が、少しだけ、緩んだ気がした。

そんなことを考えながら歩いてると、いつも来るコンビニに到着。

お店に入るや否や、カゴを持ってくれるハルト。

こういうところ、年下としてしっかりしてるんだよなあ。

そうやって感心してる間にも、ハルトは一目散に飲料コーナーへ行って、コーラをカゴに入れている。

さっきも飲んでたじゃん、なんて言葉は心に閉まって、私も異常な空腹を思い出し、軽食コーナーへ向かう。

食べたいものを手いっぱいに抱えてハルトが持つカゴに入れると、『入れすぎやろ(笑)』と笑われたが、カムバが終わった反動で絶賛食欲増進中の私は無視してカゴに入れる。

そのままレジへ向かい、2人分を払おうとカードを出すと、
その手を抑えられ、ハルトが差し出したカードが機械に入ってしまった。

『え、何で？いいのに』

いつもは私があくまでも年上だから、私が払うことが多い。

今日は何で？と不思議に思っていると

『いいから』

とそのままお会計を済まされてしまった。

そのままたくさん入った袋をハルトが持ってくれて、コンビニを出る。

『いいのに、払うよ？』

『今日くらいええよ、いつも出してもらってますから』

『そんなの、とうとう年上としての威厳がなくなるよ』

『もうないやろ(笑)』

確かに、それもそうか・・・と納得して、素直に今日は出してもらうことにした。

いや、納得するのもおかしいんだけども。

『ありがとうね？ルトヤ〜』

『いーえー』

普段年上組の私は奢られることなんてめったになくて、なんだか嬉しくて、コンビニを出てまた冷たくなった手を、袋を持っていない方のハルトの手に自ら差し出した。

それに気付いたハルトはふっと片方の口角を上げて笑って、またポッケに入れてくれた。