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父の仕事の都合で、引っ越しを繰り返していた私
今回は、1年間という期限付きの移動だった
毎回毎回、仲の良い友達はできるけど、すぐに別れの時が来る
引っ越しの時に、色紙をもらったり、プレゼントをもらったり。時には、住所を交換したりして、手紙のやり取りもしたことがあったけど、長続きはしなかった
そんな関係に、小学生ながら疲れを感じていた頃、やってきたこの街
『日向 Aです』
この瞬間が、一番嫌いだ。
好奇の眼差しにさらされて、ひとりぼっち
クラス数の多い学校ならまだしも、今回のように、ひとクラスしかない学校は、生徒同士の結束力が固い
そこに馴染むには、相当な勇気と時間がいる
身構えて、心も身体もカチカチになっていた私の心に
『よろしくなっ！』
じわりと染み込んできたのは、彼の元気な声と、優しい笑顔だった
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作者名：ちか
| 作成日時：2020年1月4日 23時
