一目惚れしたのは獣耳少女達でした２【そ/ら/る】【う/ら/た/ぬ/き】

６９話 ページ20

ルーシーside

『…てか、まずは………説明してくれ』

…急に婚約者と言われてもわかるわけない。

それに、説明次第で彼方やラビに危害が及ぶようならルーシーは大人しく婚約する。

「…そうですね、簡単に言えばこの婚約は俺達も望んでない。

貴女方が居た、どれい市場の社長と私達の親が勝手に決めたものだ」

…どれい市場……その言葉を聞き、背筋が凍る。

そいつらは、ルーシーが鈍った瞬間を見逃さなかった。

手を捕まれそうになる。

……落ち着け…。

そう自分らに言い聞かせ、俊敏に逃げた。

「はぁ…めんどくさいですね。

ルーシーさんとラビさん、貴女方は買われる前から決まっていたことです。

説明はちゃんと着いてきたら、してあげます。だから、大人しく着いてきてください」

ラビ「僕らが…買われる前から決まっていたこと……？」

ラビは動揺している。

そりゃあそうだろう、急に婚約者って知らない赤の他人から言われて…。しかも、せっかく心から笑える人と出会えたのに。

出来るだけ、彼方とラビに危害が及ぶのは避けたい。


そうする為には………

"大人しく着いていく"

しか無いのか…？

待って…この二人以外に気配を感じる。

恐らく、窓側から…。
窓側に一番近いのは彼方とまふと浦田。

ルーシーはとりあえず……そいつらの元に行った。

そして、声を潜ませて聞く。

「随分と大人しいですね」(ﾎﾞｿｯ

『……大人しく着いてきた。だから、彼方達に危害が及ぶことするのは辞めて。知ってる…他にも人が居るの』(ﾎﾞｿｯ

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