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「あのなぁ、派手なキスする前に、まず怪我の手当てしろよな!?」
「…………」
「久しぶりに会って想いが爆発したんはわかるけどよ、外で、あんな派手によぉ」
「…………」
少し離れた場所で、Aさんを叱る宇髄さんの怒声が響く。
ただそれは、呆れたような、しかしどこか嬉しそうな、そんな声色をしていた。
私は、蝶屋敷の縁側で、不死川さんの傷に消毒液を垂らしながら、その様子を横目で疑う。
……Aさんが怒られているところを見るなんて、これが最初で最後かもしれない。
考えながら作業をしていたせいか、手元が狂って力が入ってしまい、消毒液を含んだ綿を傷口に強く押し当ててしまう。
不死川さんが「ってェ」と、苦痛の声を漏らした。
「上手くいったんですね、不死川さん」
表情をチラリと窺うと、不死川さんは、ほんのり顔を赤くして。
「っせェ…………」
片手で顔を覆ってしまう。
隙間から見え隠れする大きな瞳は、明らかにAさんを捉えていて、その口は嬉しそうに歪められていた。
それを見て、にやつかない訳にはいかず。
「よかったですね」
「…………黙れェ」
「抑え効かなくて、夜襲ったりしては駄目ですよ」
「するか!てめェ余計なことぬかしてねェで、とっとと手当てしろやァ!」
わかりやすいほどに真っ赤に染まった顔を見て、子供の成長を喜ぶ親のような心境になってしまった。
是非とも甘露寺さんに教えたい。
そうすると必然的に伊黒さんには伝わる訳で。
伊黒さんはAさんに非常に憧れているから、まさか不死川さんと恋仲になっただなんて知ったら、驚きで失神してしまうのではないか。
考えて、私は一人苦笑いを浮かべた。
……それにしても、不死川さんの、本当に幸せそうな表情。
よかったですね、Aさん_____
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mikitty(プロフ) - 好きです!!!! (2022年12月25日 13時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草(プロフ) - やっぱり何回見ても最高だなぁ、ぐへへ(( (2020年12月19日 14時) (レス) id: 4fc468f2f2 (このIDを非表示/違反報告)
柴犬(プロフ) - 素敵な作品ですね...、愛情表現や色気のあるシーンがすごく好きで一気読みしてしまいました。他の作品も読ませて頂きたいのですがパスワードというのはどちらで伺えばいいのでしょうか...? (2020年5月30日 9時) (レス) id: 87b58a18e6 (このIDを非表示/違反報告)
ohagi - めっちゃ最高でした。自分も腐ってるのでBLの方がよけい萌えました! (2020年3月31日 14時) (レス) id: 8e8ba22e4c (このIDを非表示/違反報告)
ひつじマイケル(プロフ) - お疲れ様です!読んでいてとても面白かったです!よろしければこれの短編集を読んでみたいです! (2020年3月30日 14時) (レス) id: 37a32601d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たつき | 作成日時:2020年2月29日 20時