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「ちょっと、待っててもらっても、いいですか?」
急いで厨房に戻ると、呑気に賄いを食べてるまぁくんと目が合った
「まぁくん、大変っ!」
「今度は何よ?また中西さん?」
「そうと言えばそう。違うと言えば違う」
「はっ?よくわかんないんだけど」
「あのね?大倉先生が、安田先生と美菜のパーティーを手伝いたいって」
「……大倉先生?」
「あぁ。えっと、安田先生の親友で、高校の時の担任の先生。今、お店に来てて…ねっ、まぁくん来て」
「もぉ〜、何で俺が?」
「だって、まぁくんがオーナーでしょ?まぁくんが手伝ってもらうか決めてよ」
「俺?別にAが決めればいいじゃん。Aの知り合いだろ?」
「そうだけど…」
突然の再会で、まだパニック中
一緒にいたいような、いたくないような…
今の私では、どちらとも決められなくて
「やっぱ、まぁくんお願いっ!」
乗り気じゃないまぁくんを、厨房から引っ張り出した
「お待たせ致しました。料理長 兼 オーナーの、佐久間と申します」
あれだけイヤだって駄々こねてたのに、いざ先生の前に出たら、ビシッとしてて、大人だなって思う
「初めまして。大倉忠義と申します」
4人がけのテーブル。立ち上がり頭を下げた大倉先生に
「どうぞ、お座り下さい」
と促し、“失礼します”と先生の前に座ったまぁくん
「Aも、ここ座って」
自分の隣の椅子を引くから、腰を下ろした
「沼田から聞きましたが、安田さんと中西さんのパーティーの手伝いをされたいとか?」
「はい。安田は僕の親友で、中西さんとも面識はあります。2人の為に何かしたいと考えていたところに、こちらでパーティーをすると聞いて。沼田さんが働いてるお店だと今日知って、急な話ですが、お願い出来ないかと…」
「お気持ちはわかりました。しかし、こちらにとっても、大事なパーティーです。お手伝い頂くには、それなりの知識や腕がなければ…」
「あのね?大倉先生、家庭科の先生なの」
「家庭科教師と料理人、全然違うだろ?」
「……あの」
「はい」
「調理師免許なら、待ってますけど」
「えっ?先生って、免許……」
「色々 思うことがあって、いちから料理の勉強 始めて。調理師免許も取ってん」
「そう…なんだ」
5年…だもんね
ここにいる大倉先生は、私が知ってる大倉先生とは違う
そう、現実を突きつけられた気がした
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ちか(プロフ) - こあさん» こあさん、コメありがとうございます。少し前に完結したお話ですが、読んで頂けて嬉しいです。他作品も読んで頂いてるなんて…本当に嬉しい限り。更新頻度が格段に落ちているので、こあさんに追いつかれちゃうかも^^;これからもお付き合い下さいね☆ (2020年3月23日 9時) (レス) id: f6bee9926e (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - 本当にちょっとずつ、ちょっとずつ読みました!なんだかんだ想いを抱え続ける二人にやきもきしつつ…立派な大人になって(ノд<)感慨深いです。他の作品もちょっとずつ読んでます。更新ありがとうございます! (2020年3月23日 2時) (レス) id: 2691bf805d (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - みけねこさん» みけねこさん、こちらこそ最後までありがとうございました。青さんからだと、約9ヶ月。ホントお待たせ致しました(^^;みけねこさんの心休まる場になれているのならば、嬉しいです(≧∇≦)今後とも、よろしくお願いします☆ (2019年10月8日 21時) (レス) id: 5932badb58 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 5050さん» 5050さん、初めまして^ ^このお話、好きと言って頂けて嬉しいです。実は、続き…とは言えませんが、3組のその後を少しだけUPするつもりでした。でも、色々あって無理だったぁ。2人のその後は5050さんにお任せ致します(^o^)最後までありがとうございました☆ (2019年10月8日 21時) (レス) id: 5932badb58 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 完結まで、ありがとうございました。このシリーズ楽しくて、更新されるのが楽しみでした。本当にいろいろな事がありすぎて困惑してますが、お話読ませてもらって心落ち着かせてます。次のお話も楽しみにしてます。 (2019年10月8日 2時) (レス) id: 5ac0d2c424 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちか | 作成日時:2019年8月1日 9時