8話 ページ9
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なんでここにいるんだ、なんて喉元まで迫り上がってきた困惑混じりのそんな疑問を唾液と一緒にどうにか飲み下し、笑顔を取り繕って挨拶を返す。
「こ、こんにちは。えっと、そのー……何か用ですか？……鬱島先輩」
「いやあ、ベンチで一人難しい顔して飯食っとる子がおったから、気になってもうて。そんで近づいてみたらキミがおったんよ」
「へ、へぇ。そうだったんですね……」
「……なあ、Aちゃん。キミ、さっき悩み事があるって言うとったやん。それ、俺でよかったら相談乗るで。話してみん？」
ナチュラルに隣りに座って会話を続けてくる大先生にたじろぎ、口の中が急速に乾いていくのを感じながら相槌を打つ。先程から大層美形なその顔に相変わらずニコニコと笑みを携えてはいるものの、どうにも胡散臭く感じてならなかった。まるで何か探っているような態度だ。
「いやー、気持ちは、すごく嬉しいんですけど……」
何も話すべきでないと思い遠慮の言葉を紡いでいたが、よくよく考えてみればこれはショッピ君を呼び出してもらう良いチャンスかもしれない。今世で大先生と接触するのは今が初めてで、どういう訳か名前を知られている上に既に警戒されているような気がするけれど彼なら確実にショッピ君に連絡を取れるだろう。
「……相談っていうか頼み事でも、いいですか」
「頼み事？」
少し驚いたように目を見開いた彼に事の次第をかいつまんで話し、最後にショッピ君を呼び出してくれないかと頭を下げた。大先生は何も言わない。沈黙が一秒毎に質量を増して重くのしかかってくる。それから十数秒した後に彼が発したのは承諾の言葉だった。
「場所は体育館裏でええ？ショッピ君が部活終わった後に一番行きやすいのがそこやと思うんやけど」
「あ、ありがとうございます！それでお願いします。ごめんなさい、いきなり変なこと頼んじゃって」
「ん、別にええよ。ショッピ君にちゃんと謝るんやで。んじゃあそろそろ予鈴鳴るから戻るな」
大先生は最後まで笑顔を貼り付けてそう話した後に私に背を向けたが、その瞬間に見えた彼の顔は少し複雑そうなものだった。何か気にかかることでもあったのだろうか、と自分の発言を思い返しつつ小さくなる背を見送った。ショッピ君への謝罪無事に終わったら何かしらのタイミングでもう一回お礼を言わねば。
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「……あの子、あんなんやったけ」
教室に足を運びながら、男はそう呟いた。
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アイス食べたい(プロフ) - 宇琉夜ハルさん» cnが含まれていないのは「現段階」では本編に登場しないからです。ネタバレになるので詳細を伝えることは出来ませんがcnは後々出てくるので楽しみになさってください。 (2021年7月17日 1時) (
レス) id: 6cf21ff731 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - この小説に入ってるかどうかわからないんですけど18話でciノさんの戦争狂の総統みたいな書いてないです (2021年7月17日 1時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
アイス食べたい(プロフ) - 宇琉夜ハルさん» わー！！恥ずかしい誤字をしてますね！！syh誰だよ！？全然気付いてませんでした(^^;)即刻修正いたしました。ご指摘ありがとうございます！ (2021年7月17日 1時) (レス) id: 6cf21ff731 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 10話でshpさんの名前違いますよ！(syh｢｣となってます！) (2021年7月17日 0時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 面白いですね。応援しているので頑張って下さいね！ (2021年6月13日 15時) (レス) id: eb678d68cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作者ホームページ：https://twitter.com/1126_aisu
作成日時：2019年7月26日 10時
