4話 ページ5
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「そしたらこの式ができるから、これ解いたら終わり」
「で、できたー！」
「そっか、私ここの式ミスってたんだ」
「ショッピ君マジでありがと！助かった！Aもありがとね！」
「ヤ、私何もしてないよ。……塩戸君、教えてくれてありがとう」
学年一の頭脳を誇る彼の教え方はそれはまあ上手いもんで分かりやすく丁寧な説明がするすると頭に入り、お陰で私も正解を導き出すことができた。友人に続いて私もショッピ君にお礼を言えば「どういたしまして」と単調な声で返される。相変わらず私を射抜くアメジストはどこか物騒なものだし、その奥に隠された感情は読み取れないけれど。
「あっ」
彼の視線から逃げるように背を向けて机を元の状態に戻そうと動かしたが、人にぶつかってしまい、バランスを崩してしまう。幸いにも転けることはなかったものの、その代わりに机の中に入れたノートや教科書がいくつか床に落ちてしまった。
衝突してしまった人物に一言謝罪してから散らばった私物を回収しているとショッピ君も彼の足元に移動したノートを拾い上げていた。「ありがとう」と受け取ろうとしたのだが、彼の手元にあるノートが何であるかを認識して思わず固まる。表紙に刻まれているのは教科名ではなく「生徒会」の文字。それはいつもなら家に置いているのだが、誤って持って来てしまったらしい。そのノートにどうやら彼は興味を示したようで、今にも中身を確認しようとしていた。だが、そんなことをされるのは非常に不味いことで――。
「す、ストップ！」
気づいたときには声を張り上げて、彼の手からノートを無理やり奪っていた。仕方ない、仕方なかった。ノートには表紙の文字通り生徒会について――即ちショッピ君たちについて記しているため、彼に内容を見られるのは避けたかった。
ただ、この選択はあまりよろしくなかったかもしれない。ノートを取った時に紙で切れてしまったのか、ショッピ君の色白の肌には赤い線が一本できており、そこから血が滲み出ている。一瞬向けられた瞳には訝しさと、それからゾッとするような殺気が篭っていた。やらかした。
「わ、あ、だ、大丈夫！？ちょっと待って、今絆創膏出すから」
「いや別にええよ、大したことない傷やし。……あぁ、でももし猫宮さんが悪いと思っとるなら――」
焦る私とは対照的に随分と落ち着いた様子の彼の声はいつもより楽しそうなもので、向けられた表情は酷く美しい笑顔で。
「そのノート見せてもらえん？」
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アイス食べたい(プロフ) - 宇琉夜ハルさん» cnが含まれていないのは「現段階」では本編に登場しないからです。ネタバレになるので詳細を伝えることは出来ませんがcnは後々出てくるので楽しみになさってください。 (2021年7月17日 1時) (
レス) id: 6cf21ff731 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - この小説に入ってるかどうかわからないんですけど18話でciノさんの戦争狂の総統みたいな書いてないです (2021年7月17日 1時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
アイス食べたい(プロフ) - 宇琉夜ハルさん» わー！！恥ずかしい誤字をしてますね！！syh誰だよ！？全然気付いてませんでした(^^;)即刻修正いたしました。ご指摘ありがとうございます！ (2021年7月17日 1時) (レス) id: 6cf21ff731 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 10話でshpさんの名前違いますよ！(syh｢｣となってます！) (2021年7月17日 0時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 面白いですね。応援しているので頑張って下さいね！ (2021年6月13日 15時) (レス) id: eb678d68cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作者ホームページ：https://twitter.com/1126_aisu
作成日時：2019年7月26日 10時
