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DAY12:王道 ページ13

YouTube界は心臓に悪い





DAY12:王道





午後4時。

4コマ目の終了を告げるチャイムが校内に響く。
教科書とノートをリュックに直し、背負う。
今日は授業がもう無く、これからHAPに向かう予定となっている。

昨日皆さんとラーメンを食べた後、HAPに戻り、動画のデータが入ったUSBを貰った。
そう。今回から動画の編集を任されたのである。

以前、編集の時のポイントや注意事項を教えて頂いたので、それに気をつけながら昨日の夜と今日の午前中で動画を編集してみた。
その確認をしてもらうのが今日HAPに行く目的だ。

どんなこと言われるかなぁ。







ピーンポーン


HAPに到着し、チャイムを1回鳴らす。
しかし、誰かがやって来る気配がない。


ピーンポーン


もう1度鳴らしてみたが、やはり何の気配もなく静けさに包み込まれている。
どこかに行ってるのかな?と思い、はじめさんにLINEを送る。


Aこんにちわ。着いたのですが、誰も居なさそうで・・・。どうしたら良いですか?


送って数十秒後、既読となり、返信がすぐ返ってきた。


はじめごめん!今トイレにいて出られないんだけど、玄関空いてるから入って来ていいよ!


玄関空いてるの?!知らない人が入ってきたらどうするんだろう・・・
そんなことを思いながら『お邪魔します』とドアをゆっくり開ける。
するとー


『わあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』


下の方に向けていた視線を前に向けると、いないと思っていた人影があり、叫ぶ程に驚く。
しかも格好がITという映画に出て来る殺人ピエロだったので、恐怖も積み重なって驚いてしまった。


「あっはははははははははは!!!」


私の反応が面白かったのか、ピエロは私の姿を見て大笑いしている。
驚いて玄関のドアにへばりつく様に立っている私はきょとん、とせざるを得なかった。


は・や「「ドッキリィ〜〜〜、大成功〜〜〜!」」


・・・へ?

ピエロの後ろ、廊下の曲がり角の壁からひょこっとはじめさんとやふへゐさんが笑いながら顔を覗かせた。


は「これからAちゃんが来るって事で、せっかく来てもらうのなら、YouTubeの世界を堪能してもらおうと思って、王道のドッキリをしてみました〜!あ、ちなみにピエロはだいちくんでっす!」


笑顔で手を振るピエロこと、改め、だいちさん。



寿命縮むかと思った。





.

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作者名:hmbmnm | 作成日時:2019年3月8日 1時

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