『柳内：オリジン』4 ページ30
「どうして！
君は！あんなにも……楽しそうに、やってたじゃないか！」
『楽しかったよ。でもそれだけ』
嘘じゃない。
すべて本当の事。
何でも答えてあげるって言ったからね。
約束は守るよ。
「君がヒーロー殺しにどんな思いを抱いたのかなんて知らないし、知りたくもないよ」
でっくんは私の胸ぐらを掴むのをやめた。
「でもせめて、何かなかったの……？」
『何かって？』
「……」
でっくんはそれきり黙りこくってしまった。
辛うじて私の目を見続けていたけれど、しばらくして下を向いた。
分かるよ。
クラスメートへの罪悪感だとか、ヒーローへの未練だとかはなかったのか、って聞きたいんだよね。
『ごめんね』
『……ヒーローには関係ないよ』
ばっ、と下を向いていたでっくんが顔を上げる。
目にはうっすらと涙が溜まっている。
頭の後頭部の辺りがゾワっとした。
『5つ目。ヴィラン連合がこれからどうするかは本当によく分からない。
ただ、勢力を拡大しようとしてるかも。
黒霧さんが最近ワタワタしてるから、何かやってるのかもね。詳しいことは知らないよ』
目の前のヒーローは力なく椅子に座り直した。
もう私の方を見ようとはせず、ふい、と2時の方向を向いていた。
『最後。ヴィラン連合に入れたのはただの弔くんの気まぐれが大きいかな。
……終わり。他に聞きたいことは？
もうそろそろ帰らないと』
でっくんが下唇を噛みながら、何やら思案している。
何かを言おうとした雰囲気を感じ取ったが、結局彼は何も言わなかった。
またね。それだけ言ってでっくんの部屋から出ようとして、ドアノブに触れた時、やっと口を開く。
「……今、君は楽しい？」
ドアノブに触れた手をそっと戻し、しっかりとでっくんの方を向き直す。
『……幸せだよ』
暖かい仲間や、居場所に恵まれて。
好きなことができる自由を手に入れて。
私は精一杯の笑顔を見せて、でっくんの部屋から出た。
何事も無かったかのように、ハイツアライアンスを抜け、学校を出る。
学校を出てすぐ、警報音が聞こえてきて、でっくんが通報したんだなと思った。
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葡萄ゆづゆ(プロフ) - ルカさん» うわあ気づかなくてすみません遅くなりましたお返事！弔くんですねー！！研磨くんです！正解！！！ハイキュー良いですよね……楽しい。これからもどうぞよろしくお願いします！！！ (2019年3月11日 22時) (
レス) id: 558c917974 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 面白しです 応援してます！ オチは弔くんで！ あと聞いていいのかわからないのですが主人公の髪色の元ってハイキューのこずめけんま君ですか？違うならすみません！ 更新楽しみにしてます！ (2018年8月23日 16時) (レス) id: 22107968d9 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄ゆづゆ(プロフ) - 璃奈(R.K)さん» ありがとうございます！了解です！続編も宜しくお願いします！！ (2018年8月1日 0時) (レス) id: 97c9d8dadd (このIDを非表示/違反報告)
璃奈(R.K)(プロフ) - 死柄木弔落ちで！これからも頑張ってください！ (2018年7月29日 23時) (レス) id: 1452bc51e6 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄ゆづゆ(プロフ) - 湯ノ沢 真凛さん» 了解です！ありがとうございます！オチアンケートのリンクを続編で貼ってあるので、そちらも出来ればお願いします！ (2018年5月28日 23時) (レス) id: 97c9d8dadd (このIDを非表示/違反報告)
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