9-29.ふたつの力 ページ29
その大きな手で、タイタニアスはシュートを止めた。信助くんはかなり体力が削られてしまったようだが、それでも彼は止めたのだ。＿＿彼が言った通りに。
「＿＿A！」
剣城くんが私に向かって叫んだ。その表情と声に、弾かれるようにして私は相手ゴールに向かって走り出した。白竜くんを、置き去りにするように。
周りを一瞥すれば、剣城くんも同様にゴールに向かって走っている。
後ろを見なくてもわかる。信助くんは、きっとここまでパスを出してくれる。
「西園から前線へ鋭いキラーパス！！」
実況が興奮した声で言った。視界の端にボールが現れる。剣城くんと目を合わせた。
どこからか
白と黒の混ざり合ったボールが、ひとりでに空中へ持ち上がる。それに向かって、私と剣城くんは同時に地面を蹴った。ボールにパワーが溜める、その最高潮の時を狙って、私の左足と剣城くんの右足がボールに叩き込まれた。
「＿＿グレートブラスター！！」
二人分の声は一糸乱れることなく重なった。ゴールネットを貫かんばかりに、シュートは聖堂山のゴールを襲う。
「剣城とAの合体技だーーーーーーー！！！」
震え上がりような実況の声と、観客席からの声。心臓が大きく脈打ち、身体が火照っている。それなのに頭の中は冷静だった。
「フェンス・オブ＿＿」
岩が現れる前に、シュートは相手キーパーごとゴールに突き刺さった。
「ゴ……ゴーーーーール！！ グレートブラスターが決まりました！！ ４対３で雷門逆転です！」
隣を見れば、剣城くんが無言で右手を上げている。逆転のハイタッチだ。乾いた音が鳴った。
まだ試合は終わらなかった。あと少しの間、ゴールを守り切ることができれば雷門の勝ち。できなければ延長戦。目指すのはもちろん前者だ。
聖堂山のボールで試合再開。
したと思った次の瞬間、目の前から白竜くんが消えていた。
風が遅れてやってきて、何事かと思って振り向けば化身を発動した白竜くんが敵陣を突き進んでいる。
身を翻して慌てて戻る。なんてスピードだ。
「信助くん！」
たまらなくなって叫ぶ。
だが、次の瞬間、ディフェンス陣を庇うように剣城くんが＿＿ランスロットが立ち上がった。
「剣城！」
信助くんの、悲鳴にも似た声が聞こえた。
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春間(プロフ) - ミリアさん» 申し訳ないのですが、青天以外の小説を執筆する予定はありませんので、今回はご遠慮させていただきます。お誘いありがとうございました！ (2021年3月6日 19時) (
レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 一緒に合作しませんか？ (2021年3月6日 19時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
春間(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます！ 実はイナイレ以外のアニメにあまり詳しくなく……ちゃんと全話観たのはギャグマンガ日和やここはグリーン・ウッドです！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春間 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2021年2月20日 21時
