9-21.秘められた力 ページ21
「なみのりピエロ！」
向かってきた相手選手を必殺技でかわし、浜野先輩は敵陣を進む。
「神童！」
「ああ！」
すかさず味方のフォローのため、聖堂山の選手が向かってくる。神童先輩はそこに立ち止まり、相手選手を待ち受けた。
神童先輩が両手を組むと、彼に後光が差した。まばゆい光に相手選手の足が止まる。
「オリンポスハーモニー！」
相手選手が気を取られているうちに、神童先輩が相手選手をかわした。
「剣城！」
剣城くんがボールを持つ。白竜くんに目をやると、やはり彼が剣城くんのほうへ向かって行った。＿＿やっぱりだ。
「剣城くん！ こっち！」
大声で呼ぶと、剣城くんは驚いた様子でこちらを振り返った。「早く！」となりふり構わず言うと、彼は戸惑いながらも私にパスを出した。右足でトラップし、相手選手をかわしてドリブルを続ける。
ちらりと剣城くんを見ると、彼のそばには白竜くんがいた。
白竜くんと剣城くんをぶつけるのは得策じゃない。私ならそこまで警戒されていないはずだ。
＿＿私が決めなければ。
どくんと心臓が大きく脈打つ。＿＿いつかの試合でも感じたことがある。体力は残りわずかなのに、身体の中に力が有り余っているような、不思議な感覚。
その力を一気に解放することができればいいのに。
そう思った瞬間、また心臓が跳ねた。身体が勝手に動く。どう動けばいいのか、最初から知っているみたいに。
ボールを上に蹴り上げ、宙に浮いている間に両手を口に添える。風船を膨らませるように息を吐けば、大きなシャボン玉ができあがった。ちょうど落ちてきたボールが、そのシャボン玉の中にとぷりと入り込む。
そして、そのボールの入ったシャボン玉を、私は思い切り右脚で蹴った。たくさんのシャボン玉が七色の光を帯びて相手ゴールへ回転しながら伸びていく。
「＿＿レインボーバブルショット！！」
七色の光はリボンのようにたなびいて、ボールの周りをくるくると舞う。シュートは不規則な動きで相手キーパーを翻弄し、その手をすんでのところでかわして聖堂山のゴールへと吸い込まれた。
「ゴーーーール！！ Aの新たな必殺技により、雷門同点に並びました！！ またも試合は振り出しーーーーーッ！！」
はっ、と短く息を吐いた。今の技は一度も練習したことがない。それでも電光点数板に目をやれば、２対２の文字がしっかりと浮かび上がっていた。
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春間(プロフ) - ミリアさん» 申し訳ないのですが、青天以外の小説を執筆する予定はありませんので、今回はご遠慮させていただきます。お誘いありがとうございました！ (2021年3月6日 19時) (
レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 一緒に合作しませんか？ (2021年3月6日 19時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
春間(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます！ 実はイナイレ以外のアニメにあまり詳しくなく……ちゃんと全話観たのはギャグマンガ日和やここはグリーン・ウッドです！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春間 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2021年2月20日 21時
