42. 京介の捜索 ページ5
「何処だろう…」
きょろきょろと辺りを見渡し、背の高い人物を中心に捜す。しかし、彼は一向に見つからない。
彼は改造制服を着ていると思われるが、絶対にその服だとは限らない。雷門中の制服を着ているかもしれないし、地味で目立たない服を着ているかもしれない。
原作沿いの世界と言えども、実際に想定外の事態は多く起こっているのだ。その典型例が、先程京介がゲームセンターにいなかったことだ。本来はいる筈だった。しかし、私という存在がパラレルワールドでも介入したことで、展開が変わっている。
ある時着信音が聞こえ、私はスマホを取り出した。天馬からメールが来ている。ようやく見つかったかと安堵しながら内容を見ると、「この世界のAを西公園で見かけたよ。髪長かった」というものだった。
京介がいたという内容ではないのかとがっかりしつつ、この世界線の私は現在西公園にいるのかと驚いた。一体彼女は公園で何をしているのだろうか。まあいい。私は続けて捜索するだけだ。天馬に「了解」とだけ返信しておいた。
.
商店街アーケードを歩き、途中の大きな扉を開けて路地に入る。不良が屯している間を通り、再度ゲームセンターに入った。しかしやはり目的の人物はおらず、また外を捜そうとした時にばたりと出会った。
ゲームセンターの自動ドアが開くと同時に、剣城京介が現れた。間違いない、彼だ。
この後、どうしよう。
私はこの先の対処をしっかりと考えていなかった。
彼と接触する気は毛頭なかった。
京介を見つけたとスマホで4人に連絡し、急いで来てもらう。私はその様子を陰から見守り、夕方に兄弟がサッカーをする姿を眺め、その翌日に歴史改変を正す。そうするつもりだった。この時点までは。この瞬間、そう考えていた。
目を合わせず、すれ違う筈だった。しかし、そうはいかなかった。
目が合った。私は瞬時に彼の横を通り過ぎる。しかし、背後から腕を掴まれた。
「おい。…なんで逃げるんだよ」
「えっ。っぁ、あ〜、いや何でも」
「……？」
なんで。なんで。どうして。
何故彼は私を引き留める？あっ、そうか。私と京介は親しい仲なんだっけ。なら、それ相応の反応をしなくては。
彼の顔を直視できなかった。私に依存しているらしい京介がどのように接してくるのか、そして、その接触がこの先の展開を大きく変えてしまわないかを懸念していたからだ。
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ルナストーン(プロフ) - …っ！？（何が言いたいか:最初から照れさせる気だったんですかぁっ！？） (2020年10月12日 0時) (
レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
充滞(プロフ) - ルナストーンさん» 読者の方を照れさせるつもりで書いたので良かったですー！ハハ (2020年10月12日 0時) (レス) id: 48c4c5694c (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - 充滞さん» ぁ…因みになんですが…消しても大丈夫です。僕は…。 (2020年10月11日 23時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - 充滞さん» （［甘い戯れ］の後のやつの最後に向けてなのです）こちらも見ていて何故だか恥ずかしくなります。 (2020年10月11日 23時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
充滞(プロフ) - 夜月さん» 見てみたいですね〜。いえいえ (2020年10月11日 22時) (レス) id: 48c4c5694c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2020年10月10日 21時
