１５４：時間が経てばわかることもあるんだ ページ4
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なんだか、恥ずかしいし。そう思い、私は出来るだけ何も悟られないように そうですね と頷いた。
「 …ここ、施設の中にカフェもあるんです。良かったら行きませんか？」
立ち上がりながらそう聞くと、ウォヌ先輩は 行こう と頷いてシートに預けていた身体を起こした。
やって来たカフェは、なんというか、想像以上にオシャレだった。準備の為にここのプラネタリウムを調べた際、カフェもあると知って画像も見たけど……やっぱり、iPhoneで見るのと生で目にするのとでは全然違う。
テーブルやイスなどのインテリアは木製で統一されており、窓は全面ガラス張りになっていて開放感もあった。テラス席は少し視線を下ろすと、眼下の街を一望出来た。まあ 暑いから中が良い という先輩の希望で、私達はクーラーの効いた店内にいるわけだけど。
「 ……うわ、美味しそう… 」
先輩はチョコレートケーキとコーヒーを、私はチーズケーキとカフェオレを注文した。
先に運ばれてきたドリンクを飲みながら先輩と話していると、10分ほどしてケーキもテーブルにやって来た。
なんだかキラキラしているように感じるチーズケーキを見つめながら思わず呟くと、先輩も笑って 美味しそうだね と同意してくれた。
W『 …はい 』
「 …あっ、…ありがとうございます 」
先輩が渡してくれたフォークを受け取り いただきます と手を合わせる。ケーキにフォークを差し込んで1口分にカットし、すぐにそれを食べた。チーズがとても濃厚で、それなのに軽さもあり、冗談抜きで口の中でふわっと溶けていった。
W『 どう？』
そう聞いてきた先輩に めちゃくちゃ美味しいです…！と頻りに首を縦に振ってみせる。彼はそんな私を見て、小さく声を上げて笑った。
W『 …Aってほんとに美味しそうに食べるね 』
その言葉に私が赤面していることなんて露知らず、先輩はチョコレートケーキを口に運んで うん、美味しい と頷いた。
そういえば……。前にも、先輩に同じことを言われた気がする。………1人逡巡して、ふと思い出した。そうだ、授業終わりに彼に誘われて2人でごはんを食べに行った時だ。
それと同時に、先輩が溢していた言葉も記憶が蘇った。
W - ……言葉は、簡単になんて伝えられないし、伝えちゃダメなんだよ -
先輩はこの言葉を、すごく切なそうな表情を浮かべて言っていた。今なら彼の表情も、言葉の意味も、痛いぐらいによくわかる。
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アオコ(プロフ) - 千笑さん» コメントありがとうございます！もう文面から作品を楽しんで頂けたのかなっていうのが伝わってきてそれだけで私は幸せです…！私も10時10分に返信すれば良かったって今後悔してます笑（TMI！！） (2021年8月28日 21時) (
レス) id: 5d8cfe873d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 全く関係ないんですが、今書いてる時間が10時10分で運命感じてます笑笑 (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 前作も合わせて、とても素敵な物語でした!私はずっとウォヌ派でした（笑）。前作のホシさん存在と、星に願う。と言うタイトルをかけたのかなあって思ってましたが、予想は外れてました（笑笑）。楽しかったです!ありがとうございます！ (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2021年1月24日 20時
