１６４：ずっと彼に触れていたいと ページ14
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ウォヌオッパの無意識であろう発言にすら、好きが増してしまう。
私は集中するオッパの邪魔をしたくなくて、クレーンゲームと向き合う彼の横顔をずっと見つめていた。
……ふと思い出し、バッグからiPhoneを取り出す。真剣なその横顔は、ずっと見ていられるぐらいにカッコ良くて。シャッター音を鳴らさないように、私はオッパのことをこっそり撮った。
急いでiPhoneを下げて撮れた写真を確認する。…自分が思っていた以上に上手く撮れていて、思わず口角が緩んだ。
そうこうしている間にオッパはクレーンの位置を定めたらしく、下降ボタンを押した。クレーンは真っ直ぐ下りていき、開いたアームは猫の首辺りを掴んだ。
クレーンはまた真っ直ぐ上がり、……なんとそのまま、穴まで来てしまった。アームが開き、猫がそのまま穴へ吸い込まれていく。
「 ……あっ 」
オッパは屈むと、取り出し口から猫のぬいぐるみを手に取った。そしてそれを はい と言いながら渡してきた。
「 ……すごい……。ありがとうございます…！」
受け取りながらお礼を言うと めちゃくちゃ嬉しそうだね とオッパは相好を崩した。
「 …実を言うと、すごく欲しかったんです…！だから、すごい嬉しいです、ほんとに…！ありがとうございます！これ、絶対大事にします！」
ぬいぐるみを両腕で抱き締めて、オッパを見上げる。大袈裟だと思われるかもしれないけれど、ほんとうに嬉しかった。欲しかったっていうのもあるけれど、彼に取ってもらったという事実も相俟って、喜びは何倍にもなっていた。
W『 ……そんなに喜んでもらえると思わなかったから、なんか俺も嬉しい 』
オッパは頬を緩めると 可愛いね と言いながら私の頭を撫でた。その一言は、ほんとに聞き間違いかと思った。
「 ……えっ…？！」
W『 集中して取ったから。絶対大事にしてね 』
なんか上手く躱された気がしないでもないけど……でもまあ、これ以上 可愛い を掘り下げても私の心臓が持たない。自爆行為だ。すぐにそれを察して はい… と小さく頷いた。
W『 ……じゃあ、約束 』
そんな言葉と共に、オッパの小指がこちらに向けられた。相変わらずキレイだな……って、今はそんなこと言ってる場合じゃない…！
「 ……はい、約束…です 」
返事をして、私も小指を出してオッパの指へ絡めた。…こうすると、彼の指が如何に長いかがよくわかる。
オッパはふっと笑うと、そのまま突き立てた親指を伸ばしてきた。
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アオコ(プロフ) - 千笑さん» コメントありがとうございます！もう文面から作品を楽しんで頂けたのかなっていうのが伝わってきてそれだけで私は幸せです…！私も10時10分に返信すれば良かったって今後悔してます笑（TMI！！） (2021年8月28日 21時) (
レス) id: 5d8cfe873d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 全く関係ないんですが、今書いてる時間が10時10分で運命感じてます笑笑 (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 前作も合わせて、とても素敵な物語でした!私はずっとウォヌ派でした（笑）。前作のホシさん存在と、星に願う。と言うタイトルをかけたのかなあって思ってましたが、予想は外れてました（笑笑）。楽しかったです!ありがとうございます！ (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2021年1月24日 20時
