１５１：些細な会話も幸せに感じた ページ1
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どうやら私のiPhoneを一緒に覗き込んでいるらしいウォヌ先輩との距離は、言わずもがな、近かった。
楽しみにしていてほしいし、先輩に目的地を知られるわけにはいかない。……何よりこんなに近くにいられると、私の心臓が持たない。
「 ………見ちゃダメです…！」
色んな意味で、私は急いで先輩から距離を取った。そんな私に ケチ と唇を尖らせる彼が可愛らしかったけれど、ここで絆されてはいけない。
「 ………こっちです 」
再びiPhoneに視線を落としてルートを確認し、先輩を促した。歩き始めるとすぐ隣に並んで来てくれたから、納得はしてくれたんだと思う。
W『 …ここ？』
そう聞いてきた先輩に、まだ整っていない息はそのままに はい と頷いた。視線を上げたそこには、真っ白の大きな建物が聳え立っていた。
W『 …プラネタリウムか… 』
そう。私が先輩を連れて来たのは、プラネタリウムだった。
「 …プラネタリウムとか行けたらロマンチックなんだけど… 」
ポツリとそう溢した私に、ミンギュくんがここを教えてくれたのだ。どうやら彼も、ソラと共に来たことがあるらしかった。
M『 ここ、マジでキレイだからオススメだよ！』
というミンギュくんお墨付きの場所だ。
「 …はい……、来たこと、あります…？」
W『 小さい頃に地元のプラネタリウムに行ったのが最後だと思う。なんか、懐かしいね。……………ねえ、大丈夫？』
先輩が笑いながら顔を覗き込んでくる。大丈夫です… と答えた私の声は未だに弾んでいて、全然大丈夫そうじゃなかった。
W『 結構坂キツかったもんね、…少し休もう 』
先輩は辺りを見回すと こっち と私の手を引いた。…漸く落ち着きかけていた心臓が、彼に手を握られたことによって再びバクバクといい始める。
立ち止まったのは、日陰にあるベンチだった。先に座った先輩に促され、私も隣に腰を下ろす。
「 ……ごめんなさい、ほんとに… 」
解かれて行き場が失くなった手を、誤魔化すようにパタパタと首元で振る。当たり前だけど、あまり涼しくはならなかった。だけど先輩が日陰に連れて来てくれたお陰で、先ほどの陽が照りつける場所よりはだいぶマシだった。
W『 普段運動しないの？』
先輩に笑われても仕方ない。駅を出てからここへ来るまでの坂道が少し……いや、とても急勾配で、とにかくしんどかったのだ。……全く、こんなに大変ならミンギュくんも事前に教えておいてくれたら良かったのに。
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アオコ(プロフ) - 千笑さん» コメントありがとうございます！もう文面から作品を楽しんで頂けたのかなっていうのが伝わってきてそれだけで私は幸せです…！私も10時10分に返信すれば良かったって今後悔してます笑（TMI！！） (2021年8月28日 21時) (
レス) id: 5d8cfe873d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 全く関係ないんですが、今書いてる時間が10時10分で運命感じてます笑笑 (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 前作も合わせて、とても素敵な物語でした!私はずっとウォヌ派でした（笑）。前作のホシさん存在と、星に願う。と言うタイトルをかけたのかなあって思ってましたが、予想は外れてました（笑笑）。楽しかったです!ありがとうございます！ (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2021年1月24日 20時
