通訳ヌナと…【Jungkook】

僕の存在 -Jungkook- ページ24

各々どんな困難や悩みがあろうとも、
自分の夢の為、
自分が今できることを一生懸命頑張ること。

妬みや不安に自分の心を支配されず、
今の自分自身を受け入れること。

そのことを、
僕から学んだ…僕が気づかせた…って、
Aさんは言ってくれたけど…

「えっと…その…僕が…ですか？」

「そうだよ？」

ふざけてるわけでもなさそうな
Aさんの顔。

え…でも…
僕、何もしてないし、
Aさんがそんなふうに思ってくれるような
何かをしたなんて…本当に心当たりないんだけど…

「変な顔してる」

「だって、僕、何も…してないのに」

「特別なことはしてなくても、グクくんの…なんて言うか…立ち姿？振る舞い？…なんて言えばいいんだろう？…あ！存在！」

「存在？」

「うん。グクくんの存在。グクくんが普通に話してくれた話とか、写真とか…それで気づかされて、それで学んだの。グクくんが教えてくれたの」


全く恥ずかしがる様子もなく、
普通に…でもそんなことを言うAさん。

そんなふうに言われたことなんてないし、
しかも真っ直ぐと目を見て言われて…

言われた僕の方が恥ずかしくて…
恥ずかしいし、
いまだに僕が？と、信じられないし…

なんか…もう…

人見知りもするし、
だからこそ人とも上手く話せない僕。

年上のヒョン達に囲まれる生活だからか、
威圧…ではないけど、
ヒョン達が威圧感出してないのはわかるけど、
緊張して上手く話せないし、
自分の意見…思ったことを話すのは本当に苦手なのに…

そんな僕にとって、
Aさんは真っ直ぐすぎる。
真っ直ぐというか、すごいというか…
憧れるし、素敵だと本当に思う。

そんな人に僕から学んだとか、
気づかされたって言われて、
僕の存在を…褒めてくれて？

褒めたっていうのかな…？

とにかく、
すごく嬉しかった。

Aさんの気持ち、言ってること。
僕も理解できる。

それに…

それなら…

「そ…そういうふうに言ってくれるのなら…それなら…僕は、今日のAさんから学びました。気づかせてもらいました」

「え？」


現実での悩みや将来への不安。
ヒョン達や友達、成功してるアイドル達。

しんどくて、辞めたいと思うこともあって、
妬んで、イライラして、不安で怖くて…

けど。

自分が選んだ夢の為、
今の自分自身の環境や状況を受け入れて、
一生懸命頑張ること…
それしかないこと。

僕は今日、
Aさんから学んだ。
Aさんが気づかせてくれた。

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