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糸 -You- ページ23

耳のすぐ上から聞こえた声。

それだけで背筋がゾクゾクとし、
身体が震えた。

動いた…からなのかな…
抱きしめるユンギさんの腕の力が強まって、
さらに身体が密着し、
香るボディーソープ…
…と混ざったユンギさんの匂い。

頭が真っ白になって、
小さく呼吸するだけで精一杯。


なのに、

「ごめん…A…本当にごめん」

…と。

また耳のすぐ上から声が聞こえて、
身体がまた震えた。

その時、
頬に感じた冷たさ。

あ…

涙でユンギさんの服を濡らしてしまった。

だから、

「服…濡れちゃって…」

そう言って顔を離したら、

「……っ!」

離れた分、
また力を入れ抱きしめられて…

「いいから…離れんな」


もう…

無理だ…

全部…よくわからない。


部屋に来たこととか、
抱きしめられてることとか、
『ごめん』の意味とか…

口はパクパクと動くものの、
震えてるからか、泣いてるからか、
声を出すことができなくて…

だけど、

「なんで…この部屋…」

と、声を振り絞るようにして聞けば、

「ジョングクから聞いた」

…と、言われ。

ダメだ。

頭はパニック状態で、
落ち着こう…現状を把握しよう…
だから聞こうと思ったけど。

聞けばその返答は耳のそばから聞こえて、
ユンギさんの声に鼓膜が震え…


「じゃ……なんで…部屋に…?」

「だから…ごめん…って…謝りに来た」


最後…
言いながらユンギさんが
頭を擦り付けるように動かしたから…

耳たぶにユンギさんの肌が当たって…

本当にもうダメ。
この状態はもう限界。

立ってる足の感覚はないし、
両手は…
いつの間にかユンギさんの服を握ってた。

しがみつく…
まさにそんな感じで、
じゃないと一人で立っていられなくて。


その時。

何かはわからないけど、
身体の中でぷつんっと……

糸が切れそうな感覚がして。



「ごめんって…謝るって…何をですか?」

「全部…俺がAにしたこと全部」

「全部って…」

「急に態度変えたこと。顔背けたり、怒鳴ったり、お前を避けたこと」


ユンギさんにそう言われ、
最初に避けられた
会社の廊下でのことを思い出した。


そして…ぷつんっと。

私の中の糸が切れた。

腕の中 -Yoongi-→←部屋 -You-



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設定タグ:防弾少年団 , BTS , ユンギ   
作品ジャンル:恋愛
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がほ(プロフ) - ハイリさん» こんにちは^ ^そんな風に言って下さり、本当に嬉しいです!!しかもお話の途中でのコメ!無理せず、ゆっくり最後まで読んでもらえたら嬉しいです。ユンギ、いいですよね〜。ユンギの次のお話も考えてるので、それもぜひぜひ! (2020年6月3日 19時) (レス) id: 7925a63dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイリ(プロフ) - すごく、すごーく気持ちが入り込んでしまい、一秒たりともこのお話から目が離せません!最近少しだけ気になり始めたユンギさんでしたが、この物語を読むことで劇的なファンへと変貌致しました(笑)まだ読み途中ですが、ドキドキと切なさの狭間で胸が苦し〜い(^^) (2020年6月3日 17時) (レス) id: 9a9ff787e6 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - YG Loveさん» こんにちは!コメありがとうございます(^^)YG…なんだかもう(T-T)YGが、BIGBANGが、これからどうなって行くのか考えるだけで不安です(T-T) (2019年8月23日 9時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
YG Love(プロフ) - 私もarmyとVIP掛け持ちしてるので気持ちはよくわかります。すごくショックでした。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 067bdd342e (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - RxSさん» こんにちは(^^)なんですって?2回目?2回も読んでもらえるなんて、本当にありがとうございます。スッと入ってくる感覚…書き手として、たまらなく嬉しいお言葉です。ありがとうございます(^^) (2019年7月24日 11時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:がほ | 作成日時:2019年3月3日 16時

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