Untitled -3-

大好き -You- ページ30

キッチンに立つ私の周りを朝からウロウロ。

ウロウロしながら、
可愛い不満オーラを出すんだから…
本当に可愛すぎる。

「これ何？」
って答えを待つ前につまみ食いしたり、

「これはもっとたくさん入れて」
って横から口を出したり。

私が今日いないから、
ジヨンはメンバーに声を掛けて、
みんなでヨンベくんの家に集まるみたい。

ヨンベくんが何か作ってくれるみたいだけど、
私も少しだけジヨンに持たせることに。


タッパーにお料理を詰め終わり、
自分の支度も終えて、
会場まではジヨンが車で送ってくれた。

でも近くに車を停め、降りようと思ったら、
またジヨンが同じことを言い出して。

ごめんね…
でもわかってるよ。
本当はただ寂しいだけなんでしょ？
1人は嫌いだもんね。
だからみんなを集めたんだもんね？


私のピアスに触れるジヨン。
冷たい指先がたまに触れて、それが心地良くて。

ピアスを見つめたまま、薄っすらと開いた唇。

ドキドキしちゃうよね？

ジヨンが兵役を無事終えて、
帰って来てくれてから3週間。

今もそうだけど、
例え仕事の時でさえ、
ジヨンから離れたくないなって思ってしまう時がある。

離れていたぶん、
本当は、私もまだまだ足りないの。


たまらなくなって触れた唇。
しようと思えば、もういつでもできるんだね。
もう我慢しなくていいんだもんね。


名残惜しくジヨンから離れたら、
ほら、ジヨンも機嫌良さそう。

お互い、触れたことで寂しさがちょっと軽減されたよね？


「電話して。迎えに行くから」

車から降りてドアを閉めようと思ったら、
ジヨンがそう言って。


嬉しい。
嬉しすぎて、ドキドキしてしまう。

手を振って、ジヨンに背を向けて。

でもいつも感じる。

ほらね。
いつ、どのタイミングで振り返っても、
ジヨンは必ずこっちを見ててくれる。


知らないでしょう？

その度に、私がまたジヨンの元に戻りたくなる気持ちを抑えるのに必死だってことを。


大好きだよ、ジヨン。

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