【鬼滅の刃】煉獄杏寿郎さん、こちらに来ちゃいました

弐拾肆 ページ26

「あー！疲れたー！！」


「お疲れ様。ほら、ご飯食べに行こう？」






二限まで終わり、約一時間の休憩時間に入る。






「今日は何も持ってきてないから 学食がいいー！」


「いいよ。私はお弁当がある……って、あれ？」







鞄の中から取り出そうとしたが、手にはその感覚が無い。





も、もしや……











「忘れた…」


「えっ！」






やっちゃった…ちゃんと朝 ご飯と一緒に作っておいたのに。


きっとあれだ、煉獄さんの寝顔を見た時に 床に置いてきちゃったんだ。






「すぐに鞄に入れればよかった…」


「もう、ドジだなぁ。今日は学食にする？」


「うん、そうしようかな。」







仕方ない、あれは夜ご飯にしよう。





そう決めて席を立ち、学食に向かう。



学食はオープンキャンパスの際にも利用されるため、学校の入り口近くに設立されている。









「今日は何を食べようかなー！
…って、なんか騒がしくない？」







友人が見つめる方に視線をやると、確かに入り口あたりが騒がしい。


なにやらたくさんの人が集まり 大きな人だかりができてる。





「おもしろそーう！ねね、A行ってみよ！」


「え…ちょ、ちょっと！」





彼女に引かれ、人だかりの中に自分も入り込んだ。










「よもや！人が随分と多いのだな！」






………ん？





まて、まてまてまて。この声ってさ、ねえ。









「あの、随分とかっこいい方ですが、どなたかお探しですか？」


「ああ！実は弁当の忘れ物を 届けにきたのだ！」






その発言が出た途端、"キャー！！！"と周りの女子たちが騒ぎ出す。






いや、これ煉獄さんよね！？

いやいやいやいや、やばいやばいよ確実に。







「もしかして彼女さんですか？」


「かのじょ…？すまない！それが何かはわからないが、俺にとって大事な人のものだ！」








うん煉獄さんありがとう。本当ならね、もっとその言葉に正直に喜びたいよ、うんうん。



でもね、この状態はマズイ…！！






「あれ、Aどこに行くの？」


「しーっ！ちょっとここを抜けよう…」


「む！魅舞乃少女！」







や、やばいバレた。






私の名前に反応した人たちは、騒めきだす。

もちろんこちらへの注目(しせん)つきで。







「え！え！あの人ってAの彼氏ナノ！？」





隣にいた友人は、慌てて私の服を掴む。

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