近すぎて【衣更真緒】 (ページ24)

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真緒side

｢私、嵐くんの所行ってくる｣

Aが急に言い出したため驚いたけど、
嫉妬とかはしなかった

｢あれ、なんで急に？｣

｢私鏡とか持ってきてなくてさ、目が腫れたら嫌だし

嵐くんならそーゆーの持ってるだろうし｣

なるほどな。Aらしいや

『そうだな。行ってこい』

俺はAに少し手を振って送り出した

｢ねぇ、まーくん｣

『どうした凛月？』

｢この際だから聞くけどさ、なんであのタイミングで告白したの？

しかも俺の居ない時に...｣

凛月はあえてこのタイミングで聞いた

Aが居ない、俺と二人きりのタイミングで

『正直焦った。Aが男たちに声かけられた時も
朔間先輩と話してた時も心の底では嫉妬してた。

Aが俺の傍から離れるんじゃないかって、

俺のモンでもないから、そういう考えは無くそうって考えたけど

やっぱ、無理だった。だから、居なくなる前にいてくれる保証が欲しくて
焦って告白しちまった。でも、後悔はしてない』

それだけ俺はAの事が好きなのかもしれないな

｢なんだ、まーくんも俺と一緒か。

というか、俺を兄者に預けたこと許してないからね｣

Aが朔間先輩を呼び出して、その流れで預けたんだっけな

『悪ぃ、悪ぃ。許してくれよ凛月？』

｢今回ばかりはまーくんでもヤダ。｣

『そこをなんとか！』

俺は手を合わせ、凛月に謝った

｢じゃあ、Aの恐怖を無くしてね？｣

恐怖...？

トラウマか？そんなもん俺は聞いたことがない

もしや、俺が先端恐怖症みたいにアイツも！？

『なあ、アイツの恐怖って何だ？

トラウマとかか？』

俺は思い切って凛月に聞いた

｢そう。でも、Aは恐怖を感じてないと思う。｣

どういうことだ？

本人は怖くなくても、トラウマになってるだと？

｢無意識に避けてるんだよ。何かを....特別好きになることをね。

Aはまーくんに気はあるよ、じゃなかったら恥ずかしいなんて言わないかな。｣

過去に何かあったのか？

あり得るとしたら、俺は中学からのあいつしか知らない。

小学校のあいつに何かあったのか？

｢Aはきっと、まーくんと両思いなのが勘違いだった“もしも”が怖いんだよ。

まーくんを傷つけるかもしれないってね。まーくんが好きって言う自分の気持ちに保証が欲しいんだよ。｣

｢保証というか、好きな理由かな？｣