近すぎて【衣更真緒】 (ページ17)

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真緒side

｢俺はその人や物に強く執着しちゃうことだと思うよ。

まーくん達が大切だから俺は探しに来たよ？

いつでもどこでも傍にいたい幼馴染だもん

Aも夢ノ咲に入ってくるくらい執着してるよ、形はどうであれ俺たちには愛があるよ｣

＿＿＿だから安心しなよ、まーくん。

Aはいつか振り向いてくれるはずだよ＿＿＿

凛月が俺の耳元で囁いた

いつもならくすぐったいはずなのに

そんなのはどうでもよかった

『な、なんで凛月が知って＿＿＿』

｢ふふ、2人のことならなんでもわかるよ

やっとまーくんも気づいたんだね。

俺はもっと前から気づいてたよ？ずっと前から＿＿｣

俺は気づいてなかったのに凛月は気づいていたのか

でも、凛月は少し悲しそうに笑った

儚いって表すのがいいのか？

『なぁ、もしや凛月も＿＿＿』

｢そうじゃないよ？ただ、まーくんが気づけて

良かったなって｣

『おい、隠さないでくれよ？もし、凛月もそうなら

気を使わせるほうが俺は＿＿＿』

｢だから違うって！｣

俺は驚いた。いつもゆったりした凛月だから

大声を出した凛月は珍しかった

『…わりぃ』

凛月はずっと知ってたなら、あの発言から応援

してくれてる様子なのに

俺は凛月を困らせたい訳じゃねぇのに、しつこく＿＿＿

でも、凛月がなんか隠してる気がするんだよな

｢いや、俺も大声出してごめん。

でもね、本当にそういうんじゃないんだよ？

Aの隣はまーくんだってずっと思ってた。でも思い出して感情的になっちゃっただけ｣

思い出した、何をだ？

『思い出したって？』

｢Aとまーくんの出会う前、俺は先にAと友達だったでしょ？｣

そうだ。Aは凛月の友達だった。でも、ある日遊んだ時にAも一緒だったんだ

凛月に少し怯えてて、俺が話しかけたらさらに怯えてた

でも、沢山話したら俺たちは仲良くなっていつも一緒にいた

｢その時に、Aがね

“仲良くなれたらだけど、言いたいことがある”って

言ったの。Aは言ってくれた、中学の卒業の日にね｣

俺は聞きたくなかった

卒業に想いを伝えるなんて、告白じゃないかって思ったから

Aが凛月の事を好きで、でも凛月はそうじゃなくて

そして俺がAを好き

まるで、三角関係だ

｢Aはずっと俺のそばに居るから、夢ノ咲での1年間頑張れって｣