シャッターチャンス(赤×黄) (ページ26)

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青side

「しげ。重たいんやけど」

今日は久々にメンバー全員が楽屋に揃っているのだけど、しげが楽屋に入ってきたと思ったらそうそうに俺に全体重をかけてくる。流石に重くてそう伝えるとしげは不機嫌そうな顔を隠す様子もなくこちらを向いた。

「我慢せえ」
「なんでやねん、どけや」

理不尽なことを言われたのでそうツッコめば不服そうにしながらも退いた。しかし、しげの目線は戻り俺よりも前に来ていた淳太を見つめている。

「…淳太のこと見すぎ」

俺が小声でそう伝えればしげはビクッと身体を強ばらせてからこっちをゆっくりと見やる。

「…知っとんのか」
「バレバレやぞ」

するとしげ頭をボリボリとかいてから俺の肩に手を置いた。

「俺淳太と2人きりで話したいねん。セッティング手伝ってや」
「え、告白するん？」
「ちゃう」

やっと覚悟を決めたかと思ったが違うらしい。なぜ2人で話したいのかは分からなかったけれど俺は手伝ってやることにした。

「しゃーなしやな」
「やってくれるん？」
「ええよ」

俺だってしげの恋を応援している身だ。望の恋も応援してるが。…俺は欲張りなんだ。無理だと分かっていてもみんなに幸せになって欲しい。
多分俺は誰かの恋が叶っても嬉しくなるし、悲しくなる。

俺はそう考えながら立ち上がった。