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一話 ページ2

…………又か。



何時もの事だ。もう慣れた。

私、中原Aと其の兄である中原中也は、一緒に暮らしている。
兄妹なのだから、当たり前と云えば当たり前だし、当たり前では無いと云えば当たり前では無い。

只、ウチの兄は変わっている。



別のベッドで寝ている筈の中原中也………基、兄ちゃんは、朝になると必ず私のベッドの中に居る。
酷い時には抱き着かれている。


今日は其の「酷い時」だ。


アレか、夜中にのっそり起きて来て私のベッドに潜り込むのか。
然も毎晩。
小学生位の男の子か、女性なら可愛い物だ。
でも、成人済みの男とは如何な物か。
幾ら身長は成人して無いからって、流石に之は無い。




『………兄ちゃん、起きろ。』

「ん……? あァ、お早う、A。」




何事も無かったかの様に平然と起きるんじゃない!
ムカつくから!
すっげームカつくから!




『………お早う。朝ご飯作りたいんだけど。』

「………未だ駄目だ。」




そう云って私の腰から離れない兄ちゃん。
何故腰なのか。
ちょっと変態臭いぞ。




『………御免。本当に離れて。朝ご飯作りたい。』

「…………」




私が少し低い声でそう云うと、渋々離れる兄ちゃん。
やっと自由になったと溜息をつく。


兄ちゃんの方を見れば、外方を向いて完全に拗ねて仕舞った御様子だ。
普段撥ねているくせっ毛も、寝癖の所為で一緒になって拗ねている様に、何時もよりくるんとしている。


…………仕方が無いなぁ、此の兄貴は。





『…………ん』




一瞬。
一瞬だけだけど、何時もより小さく見える背中に抱き着く。




『…………御飯、白米で善いでしょ?』




パッと離れて、直ぐに寝室を出る。

後ろで兄ちゃんが、にまーっと笑ったのが手に取るように分かった。




「手前、矢っ張り兄ちゃんの事大好きなンじゃねェか!」

『煩い!』




之がポートマフィア五大幹部の一人だなんて、誰が想像しただろうか。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 中原中也 , シスコン   
作品ジャンル:アニメ
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桃茶(プロフ) - 詞音さん» ありがとうございます!夜中の3時…!?ちゃんと睡眠も取ってくださいね!w (2018年4月9日 7時) (レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - 面白かったです!ついつい夜中の3時後まで読んでしまいましたw 他のも見ときます! お疲れ様でした。(´∀`) (2018年4月9日 3時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
桃茶(プロフ) - 御免なさい、三十二話とあとがきが何故か消されていて……形的にはこれで終わりです!閲覧ありがとうございました! (2018年4月3日 13時) (レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
悠爽 - 終わるんですか!?とても良い作品だったのに!でも作者さんお疲れ様でした。とても素敵な作品で面白かったです!!! (2018年4月3日 13時) (レス) id: e139e0903a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - え・・・終わっちゃうの!?・・・・・おもしろかったです!! (2018年4月3日 12時) (レス) id: da69d52ea0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桃茶 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年10月26日 0時

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