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伍参 最悪の状況 ページ6

病院から許しを得て(すごく怒られた…総悟さんが)明日病院に帰ることにしたらしい。嬉しい。今日はここにいられるんだ。



「総悟さんどうですか少しは良くなりました?」

「土方を暗殺する夢を見たからばっちりでィ」



何がばっちりなのかはよく分からない。
作ってきたお粥を小さな机に置くと、彼は懐かしいなァと言った。
その表情がどことなく感傷的で、あぁきっと昔を思い出しているんだと悟った。




「屯所の桜もうじき咲きますよ。総悟さんは見られませんね…」

「来年もまた咲きまさァ」



いつの間にか季節は巡っていた。
来年…か。
来年、私達はどう過ごしているんだろう。



「今日とても幸せです。今までで最高の誕生日になりました!」

「…え?お前ィの?」

「え……あっはい」

「何でそういうこと早く言わねェんだよ。履歴書に書いとけよ」



サプライズとか用意するもんだろって言われたけど、その真っ黒な表情で言われても何されるか分かったもんじゃない。



「また一つ出荷日が近くなっちまったなァ」

「豚じゃないです!」



また一つ歳を取ったとかの方がまだマシだよ…

まぁお粥をふーふーして冷ます姿が可愛いから今回だけは許してやるよ。






「あの、総悟さん私……」


言いかけたタイミング、まるで見計らったかの如く丁度着信音が鳴った。
それは他の人とは変えている出来れば届いて欲しくない人からのもので。内容は……




「私、まだすることあるので……」


そう言い部屋を後にする。
表情を保つことが出来そうになかった。




〈何を言うつもりですか?あ、お誕生日おめでとうございます!〉



状態は想像以上にずっと悪いようだ。

疑いたくはないが、この中に“協力者”がいるらしい。
疑うべきはやはり彼なのだろうか。





「近藤さん、総悟さん寂しがり屋なんですね。みんなに会いたくて仕方なかったんですよ」

「あははそうか。そうだといいな。
そういえば初めて会ったのもこの時期だったよ。そういやあともう少しで」




「総悟の両親の命日」






地球に到来した天人。

目的は一体何なんだろうか。

権力か、はたまた地球の類稀なる豊富な資源か。





……もう、大切な人達の大切なものを奪わないで。

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設定タグ:銀魂 , 真選組 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:千の歌を歌う人 | 作成日時:2019年9月8日 1時

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