落ちると、死ぬ （ yb hk ）

university entrance examination ページ41

制服の上にコートやマフラー、手袋と


沢山の防寒具を着けた


そんなとても寒い2月中旬の今日は



おれの大学入試当日である



光『寒そうだよ今日、』


宏「まあな…でも入試の日は変えらんねえからね」


光『外ピューピュー言ってるもん、気を付けてね？

なんか、ツルンと滑って尻もちついちゃ駄目だよ？』


宏「大丈夫！そんな事しないよ」


光『約束ね！…あれ薮、もうそろそろ時間じゃない？』


宏「あ、！ホントだ！」


光『ん〜…筆記用具、時計、財布携帯昼食…』


宏「持ってる持ってる、大丈夫大丈夫」


光『…薮、絶対合格してね、薮ならすると思うけど、』


宏「光に言われたら本気出さないとなあ…」


光『俺に言われたら…？

おれ、薮におまじないできた…？』


宏「うん、光に元気貰った」


光『それなら…よかった、！』


母「宏太〜！遅れるよ！」


宏「あぁっ、やべやべ…」


光『絶対頑張ってきてね！』


宏「うん、行ってきます」


光『行ってらっしゃい』



電話を切り、母から弁当を貰う


母「…頑張ってくるのよ」


宏「分かってるって、」


母「行ってらっしゃい」


宏「行ってきます」


外に出て大きく息を吐いた


吐いた息は白くなって空へ消えていった



宏「……よし、」


顔を叩いて身も心も引き締めて、


大きな一歩を踏み出した

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