. 燈火 2 (ページ19)

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「今日、みんな来るんだって」

本を読んでいたとき、連絡がはいったようだった

ひかるの言葉にグループメールを開くと、

髙木から今日みんなの予定があったから行くね〜〜！と髙木らしいちょっと可愛いスタンプとともに送られてきた

久しぶりに会うメンバーも多く、
ひどい人は数カ月会ってない

みんなは子どもを産んだ俺にどう言うんだろう
口先でのおめでとう
それは、思っていることなのだろうか

俺が知らないところで、" 空気を乱した最年長 " というレッテルを貼っているのではないか

長年一緒に居たはずなのに、ひと度会わないと、不安が頭をよぎって離れない

「…薮、何も心配いらないからね」

「………ってるよ、んなの」

彼が言う言葉を、信じるしかなかった

〜〜〜

「薮くん、光くん、！出産おめでとう！！」

差し出されたのはきれいな花束と、子ども用の服
俺にはないセンスを感じて、みんなには感謝の言葉を告げた

「それで、赤ちゃんは？」

「見に行ってみる？」

ひかるの一言にみんなが騒ぎ立てる
行こうか？とメンバーの先頭に立ち、俺達の子どものところへ向かう

思い思いに、俺似やら光似やらの話で盛り上がっているようだ

「そういえば名前は？」

「それは、もう決めてるんだ」

A、ひかるがふと呟いた言葉だった

だが、すやすやと眠っていた我が子の顔を見た途端、このひかるの言葉がふっと思い浮かんで、すごくしっくりきた

「Aがいいねってなったんだ」

「すごくいい名前、やぶひかっぽいね」

やぶひかっぽいってなんだよ〜と裕翔の言葉にみんなが笑った

そうだな、やっぱりメンバーといると楽しいな

自然と俺も笑っていた

3nd END