バス内の風景とは ページ30
影山「隣、いいっスか」
『 うん、どうぞどうぞ〜』
早朝、烏野高校男子バレー部御一行は、東京遠征に行くためバスに乗り込んでいた。
あっという間に1週間みっちり練習できる夏休みへと突入した。今回は前回と違い、日向と影山くんは早朝から参戦。赤点とか関係なくてよかったね。
そして現在、先にバスへと乗り込んだ私は後ろの方でうつらうつらとしていた。
てっきり隣に月島が座るものだと思っていたから窓の方に全力で顔を逸らしていた。
なんでって?
そんなの月島の早朝の機嫌はいつだってよろしくないからだ。私ももちろん、寝起きの機嫌は最悪な為、今2人で顔を合わせたら言葉のキャッチボールならぬドッチボールが行われてしまう。
そんなことしたら澤村さんの雷が落ちるだろうからそれを避けようと顔を全力で窓に向けていたのだけど…
影山くんが隣だとは!!嬉しいね!!
彼は良くも悪くも素直で、発する言葉には嫌味などこもっていない。どっかの誰かさんとは違ってね!!
最後の方に乗り込んできた月島は私と影山くんを一瞥するなり不機嫌さをよりいっそう深めていたけど気にしない。実際は怖いから目を合わせたくないのです。
けど、最悪なことに私達の前の席に座ってしまった。
ぎゃー。極力、月島の逆鱗に触れないよう静かにしていよう。
ね、影山くん。だから下手に喧嘩売ったりしないでね。
そう心の中で祈りながら、揺れるバスに身を委ね、目をつぶった。こういうのは逃げるが勝ちっていうより、寝るが勝ちだよね。
寝てる相手に喧嘩売る人なんていないでしょ!!
そう思って眠りに入ったんだけど────…
パシャ、パシャ、パシャ
ギャハハハ!!
ぶふぉっ!!!
ちょ、おま…!!
騒がしい声に目が覚めた。
静かに寝かせてもくれないと…?
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作者名:人畜無害。 | 作成日時:2017年10月20日 20時