【HQ】突然ですが、青春撮ってこい。 (ページ3)

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月島蛍という男はページ3

　
　

部長の急な無茶ぶりに部員達はてんやわんや。
期日は夏休み明けまで。
　
　
　

部長はあっさりと言っていたが、割と大切なコンクールらしくて余計に部員達を悩ませることとなっている。
　
　
　
　
　
　
　
青春、なんて漠然としたテーマ。
何を撮ろうかと思い倦ねた結果、
　
　
　
　
　

　
『バレー部撮らしてくれ…ない？』
　
　
　
　
　
　
月島「はぁ？どういうこと」
　
　
　
　
　
　
　
隣の席の月島蛍にバレー部を撮らせて欲しいと交渉することにした。
　
　
月島は心底嫌そうな顔を私に向けてくる。
顔が整っているせいもあり、不機嫌そうな顔の月島は威圧感がすごい。
　
　
　
　
　
　
『青春っていったら、部活でいい汗かいて笑いあってる感じかなぁと思いまして…。』
　
　
　
　
月島の威圧のせいでチキンな私は、ついつい下手にまわって話をする。
　
　
　
　
　
月島「だったらバレー部の他にも適任な部活があるんじゃないの？」
　
　
　
　
　
ここはチキンな私を捨て去り、厚かましさ全開で話を進めよう。じゃないと話が進まない。
　
　
　
　
　
『まったく！月島クンは分かってないな
　
　
　
まずね、青春＝運動部(男子)じゃん？
　
　
　
それで、被写体として候補に挙がったのがサッカー部、テニス部、バスケ部、野球部、バレー部。』
　
　
　
　
　
月島「まず、一ノ瀬の
　

青春＝運動部(男子)
　
　
っていう式が理解できないんだけど？」
　
　
　
　
『テニス部ってのはほぼほぼ個人競技だから除外。
　
　
チームで汗を流して笑いあってる感じのを撮りたいからさ！
　
サッカー部とバスケ部は知り合いがいないから除外。野球部は大きくてゴツくて怖いから除外
　
　
　

消去法でバレー部！ここまで分かった？』
　
　
　
　
　
月島「…聞けよ。
　
　
　
　
それとバレー部も野球部くらい大きいけど？」
　
　
　
　
　
『野球部は大きくてゴツいけど
　
バレー部は大きくてヒョロい(月島)から！』
　
　
　
　
　

月島「張り倒すよ？」
　
　
　
　
『ゴメンナサイ。』
　
　
　
　
チキンな私、再来。
　
　
　
　
こんな私と月島だけど、出会った当初は2人とも大人しかった。
　
　
　

ここで少し月島蛍との出会いの話をしよう──
　
　