彼女の正体が何であれ【鬼滅の刃】【遊郭編】

安堵 ページ44

「・・・Aちゃん？なんでここに・・・」


声が聞こえた。


ずっと聞きたかった、大切な友達の声。


A『善逸くん！！』


私は善逸くんに駆け寄った。


善逸くんはあちこち傷だらけで、足を引きずるようにしている。


A『善逸くん大丈夫！？血が・・・それに足が・・・！』


善逸「あはは・・・まあね。瓦礫の下敷きになったし」


A『えぇぇ！？！？』


なんで生きてるの・・・？


すると後ろから炭治郎さんの声が聞こえてきた。


炭治郎「善逸ー！伊之助ー！無事か！？」


その声を聞いた途端、驚いたことに善逸くんは泣き出した。


善逸「たんじろぉぉぉぉ！！！！起きたら身体中痛いよおおお！！俺の両足、これ折れてんの？なんなの？」


炭治郎「良かった、無事だな！・・・ってAさん！？なんでここにいるんだ？」


A『いや・・・まあ色々と・・・』


私は驚く炭治郎さんに向かって苦笑いをした。


後で聞いたことなのだが、善逸くんは眠ったまま戦っていたらしい。


最強すぎないか・・・？




その後、伊之助さんと天元さんの蘇生が行われた。


二人共危なかったが、禰豆子という人を喰わない鬼によってなんとか命は助かったようだ。


ということは、勝利したのは鬼殺隊だということになる。


じゃあ、蕨姫は？


なんとかして死に目に会いたい。


そう思った私は、炭治郎さんと一緒に蕨姫を探しに行くことにした。










.











.








ねえ、どうして、


どうして喧嘩してるの？






見る目がない人が見たら、蕨姫の前にいる男性を”蕨姫とは赤の他人”と呼ぶだろう。


だけど私には、彼が蕨姫の兄だということが分かった。


どうしてお兄さんがいるのだろう。


そして、なんでお互いを責め合っているのだろう。


ねえお願い、もうやめて。


A『蕨姫花魁・・・』


私は、二人の元にそっと歩み寄った。








【一部セリフ変更あります、すみません】

ありがとう→←無音

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