逃げない ページ29
善逸Side 続き
突然蕨姫花魁は、女の子の耳を掴み上げた。
「ギャアッ」
蕨姫花魁「五月蝿い!ギャアじゃないよ、部屋を片付けな!」
「ごめんなさいごめんなさい、すぐやります許してください・・・!!」
女の子の耳から血が流れ出すのを見て、俺は我慢できなくなった。
Aちゃんが慕ってる相手だっていうのは分かってる。だけど、あんまりじゃないか!
俺は、女の子の耳を握っている蕨姫花魁の手を掴んだ。
善逸「手・・・放してください」
怖い。
今まで感じたこともない恐怖が俺を襲う。
だけど、それ以上にこの女の子は怯えてるはずだから、俺がなんとかしないといけない。
俺は使命感に燃えていた。
蕨姫「気安く触るんじゃないよ、のぼせ腐りやがってこのガキが。躾がいるようだねお前は・・・きつい躾が」
言葉と同時に、俺の体が吹っ飛んだ。
俺が殴られたと気づいたのは、襖を突き破って地面に叩きつけられてからだ。
場が騒然となるのを、どこか遠い場所で聞いているような気がする。
───────Aちゃんに伝えないと。蕨姫花魁のこと───────
俺はそこまで考えて、意識を手放した。
********************************************
ASide
音が聞こえた方へ、私は走った。
何か嫌な予感がして、ただ走った。
騒ぎの元となった場所へたどり着くと、私は目を疑った。
蕨姫花魁の部屋は酷く荒れており、通路を挟んだ反対側の部屋の襖が破壊されている。
部屋の内側に倒れた襖の間で、見慣れた金髪が目に入った。
A『善子ちゃんっ!!』
善逸くんは、鼻血を流して気絶していた。
A(蕨姫が殴ったんだ・・・)
瞬時にそう理解する。
医務室に運ばれていく善逸くんを追いかけて、私は必死に叫んだ。
A『善子ちゃん!善子ちゃん、大丈夫!?』
目を開ける気配はない。
後ろで楼主さんが蕨姫に頭を下げたような気もするが、そんなことは今はどうでもいい。
ただただ、善逸くんの無事を祈るばかりだ。
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夕和(プロフ) - 語彙力無のネコさん» コメントありがとうございます!堕姫ちゃん可愛すぎるから、本編よりもっと好印象にしちゃいましたw (2022年10月8日 21時) (レス) id: 5def6d75b1 (このIDを非表示/違反報告)
語彙力無のネコ - 最高(*`ω´)b最高最高最高!夢主ちゃんも堕姫ちゃんも可愛すぎぃッッッ!!!♡ (2022年10月8日 21時) (レス) @page19 id: e04f466ec6 (このIDを非表示/違反報告)
金平糖 - 青白の狼さん» それいいですね! (2021年11月23日 23時) (レス) @page48 id: 63ca64d519 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜那(プロフ) - 青白の狼さん» 今の予定だと話が入らないので、続編で入れますね!素晴らしい案ありがとうございます! (2021年11月16日 13時) (レス) id: 0456b1597f (このIDを非表示/違反報告)
青白の狼(プロフ) - 蕨姫パイセン・・・ただ倒すだけでなく、転生後の友情物語もあったらいいなー。 (2021年11月16日 13時) (レス) @page35 id: eebaad3e1e (このIDを非表示/違反報告)
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