疑問 ページ12
ガー、と洗面台から持ってきたらしきドライヤーで私の髪の毛を乾かしてくれる銀時。
「痒いところは?」
「ありませんよー」
目を閉じて答える。
ゆったり流れる時間。これもまたリラックスだ。
「そういやーさ、お前」
「なに?」
「さっきから気になってたんだけど、なんで相原なんだ?」
「・・・あぁ」
そのことか。
私の兄は吉田松陽その人であるからして、私の本当の名字も吉田。
でも、ここのところは相原、と名乗っていた。
「私さ、寺子屋で先生やってたでしょ?」
「そうだな」
「だから。
『吉田先生』って呼ばれる人は、1人で良かったの」
私がずっと育ったあの寺子屋では、“先生”といえば兄上で。
銀時たちは『松陽先生』と呼んでいたけど、中には『吉田先生』と呼ぶ子も珍しくなかったのだ。
「もし子供達に『吉田先生』って呼ばれたら、その度に思い出しちゃうしね」
勿論、忘れたい訳じゃないけど。
「・・・そうか」
「うん。だから親戚筋の名字の相原を使ってたの。」
と、そこでドライヤーの音が止む。
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てるてる - 初めまして。他の作品幾つか読み逃げしてたんですけど、まさか作者が同じだとは思って居ませんでした(笑)中村さんの作品大好きです!これからも頑張って下さい! (2016年9月4日 10時) (レス) id: 9189400b39 (このIDを非表示/違反報告)
あい - すごい面白かったです!1巻から3巻まで一気に読みました!!他の作品も見るつもりです! (2014年3月17日 22時) (レス) id: aed5c3986c (このIDを非表示/違反報告)
銀魂ラブ - 超面白かったです♪私もこんな幸せに恵まれたい(*´∀`*) (2014年3月9日 10時) (レス) id: 16da48ca25 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ - 完結おめでとうございます。3編突入1日で完結…凄いです。テンションMAXのまま読みきれましたw これ読んだ後はいつも銀さんに逢いたくなって…二コ動へ直行してました(´ω`) 本当に幸せな時間をありがとうございました。 他の作品も楽しみにしています! (2014年3月2日 20時) (レス) id: ac7825387c (このIDを非表示/違反報告)
ユイカ - 完結おめでとうございます(●´∀`●)/楽しく読ませていただきました('∀'●)次回作、待ってます(^^)v (2014年3月2日 15時) (携帯から) (レス) id: 482f866714 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中村 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時:2014年3月2日 0時