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3月
春にはまだ少し早く、桜の蕾がつき始めた頃
まだ冷たい風に吹かれながら私は三年間過ごした中学の卒業式を迎えた
胸には卒業生を示す白い花飾りと手には卒業証書を入れた筒と鞄を持ち
卒業式を終えた私が外へ出ると待っていましたと言わんばかりに後輩たちが花束を持ち私を取り囲んだ
部活動を行っていた者は勿論同じ様な光景になっているのだが、私は部活動など行っていなかった
それにもかかわらず私を慕ってくれた後輩たちには疑問は残るがやはり嬉しい
「うぅ…っ、A様、ご卒業おめでとうございます」
「A様がいないこれからの学校生活は寂しく思います」
泣きながら彼女達は私にそっと花束を渡した
A様なんて今後言われる事はないし
あって欲しくは無いけどこれが最後だと思うと寂しいな
A「こらこら、泣かないの。花束ありがとう。私も皆と会えなくなるのは寂しいけれど、ずっと心に思っていますよ」
お嬢様学校の卒業生として、最後までこの子達の理想の先輩を演じきろう
近くで泣いていた後輩の頭を撫でようとした時
爆豪「おい、遅い」
何故かかっちゃんが校門で待ち構えていた
今日は彼の中学も卒業式のはずだ
その証に手には卒業証書が入った筒を手に持っている
迎えに来るとは思ってもいなかった
「最後の最後まで…、また貴方ですか！」
爆豪「ったり前だろーが。おら、行くぞ」
A「え、ちょ」
強引に後輩を押し退け私の手を掴んで無理やりその場から退散させられた
A「み、皆さんご機嫌よう」
にっこりと笑顔を残し、中学校を出た
＊
中学からしばらく歩いた後、私は周りに知り合いが居ないことを確認し言葉使いを改めて目の前の背中に疑問をぶつけた
A「かっちゃん、なんで居るの？」
爆豪「あ？いつも通りだろ」
″いつも通り″
かっちゃんは私をほぼ毎日迎えに来ていた
過保護過ぎないか、と一度言ったことはあるがあの時は上手いこと丸め込められて大人しく迎えに来られていた
ま、今更だし考えるのはやめよう
A「ねぇ、かっちゃん」
爆豪「んだよ」
A「この制服最後だしさ、写真撮ろうよ」
写真が好きではないかっちゃんが″嫌に決まってんだろ″と言うのは想定内だ
…にも関わらず、彼は″ん。″だけ言い、大人しく私の隣に並んだ
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いりな(プロフ) - ルー。さん» ルー。さんコメントありがとうございます！うっわぁ、嬉しいです！！！！ (2023年2月17日 12時) (
レス) id: 41764a4e02 (このIDを非表示/違反報告)
ルー。 - 神作だ、、、、 (2023年2月17日 10時) (レス) @page36 id: ac148f3bc0 (このIDを非表示/違反報告)
いりな(プロフ) - 真白さん» 真白さんコメントありがとうございます！こちらも読んでいただけて嬉しいです！ (2023年2月16日 23時) (レス) id: 41764a4e02 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 青春だー (2023年2月16日 21時) (レス) @page36 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
豪月いりな(プロフ) - ポンコツさん» ポンコツさんコメントありがとうございます！そう言って下さるととても嬉しいです♪中々更新出来ませんが、今後ともよろしくお願いします！！ (2022年3月5日 8時) (レス) id: 41764a4e02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豪月いりな | 作成日時：2018年9月19日 0時
