あったかくて熱い m.k ページ4
本�盥郤�
なんだか触れたくなる。温かくて安心する。
自分が触れられた時は、変な声が出ちゃったりびっくりしたり恥ずかしくて真っ赤になるけど、俺からは触れたくなる。
「克樹からもなんかすれば？」
「と、言いますと？」
「ハグとか、キスとか。いつも大光からでしょ？だから克樹からすればいいんじゃない。」
アイスココアを飲みながらアドバイスをくれるこんぴ。
告白してくれた人に恋愛相談なんてあれかもしれないけど、こんぴは頼って欲しいなんて嬉しいことを言ってくれた。こんぴのそういうところ好きだな……なんて。振ったくせにだけどね。
「こんぴ有難うね。頑張ってみる！」
「おう」
こんぴとの会話に夢中になってたけど、あと数十分で大光との集合時間だ。
はやく会いたくて重たい鞄を抱えながら走る。ちょっとしんどいけど、それでも1秒でもはやく会えるなら全然辛くなくて。
なのに。寝てた。
ゆさゆさと動かしても、全く起きる気配は無い。
「大光のとこ今日大変だったのかな。全然起きない。」
起こしても起こして起きないし身体揺らすのも疲れてきたから、休憩的な感じで大光の顔を見てみる。
付き合ってからもじっくりは見た事ないけど、やっぱかっこいい。吸い込まれそうな目とか可愛い鼻とか、あとは……
俺に好きって言ってくれる口とかいっぱいチューしてくれる口とか、名前を呼んでくれるようになった口とか、ぷるぷるな口とか……
あーなんか無性に愛おしくなっちゃった！
俺恥ずかしくてあんまり言わないけど、ちゃんと大光のこと好きなんだからね！ まあ言わなきゃ意味ないんだけどさぁ。
「今ならいいよね」
大光の唇に、自分のそれを重ねる。
蜂蜜みたいな甘い味がする。味なんて恥ずかしいけど、大光も前に「魚の味する」って俺に言ってきたし。
ああなんかいっぱい考えちゃった。
だめだめ、余計なことなんか考えないで大光だけがいい。
もう一回重ねる。
ああしあわせ。
「俺らって、両想いなんだ……」
そんな事実が嬉しくて、幸せで、俺こんな幸せでいいのかな。でも大光と一緒に幸せを感じられるのならそれでいいのかな。
なんか自分が思ったよりも大光のことが好きだって気づいて、ちょっとへんなかんじ。からだじゅうが熱い。
あーーーーーーもう！
「大光起きて！ はやく！」
起きなきゃもっとしたくなっちゃう。
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作者名：標 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kiyo0630201/
作成日時：2021年4月26日 9時
