【東リべ】六本木のシスコン姉妹【灰谷兄弟】 (ページ7)

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A視点

5限目が体育やから事前に体操服へ着替えて、いつもの昼食会場に向かう。

今日のお弁当にはお姉ちゃんの大好物である梅しそささみ巻きが入っている。
お姉ちゃん、喜んでくれるやろか。

いつものルートを通って昼食会場にたどり着くと、そこには
お姉ちゃんの姿があった。

『お姉ちゃん遅なってごめん』

星乃「次体育なんか、ならしゃーない。はよ食べよ」

『うん』

お姉ちゃんの横に座って色違いの弁当箱を開ける。
横を見てみれば、今日のラインナップに目を輝かせていた。

よかった、喜んでくれとる。

星乃「これ……！梅しそささみやん！」

『おん。お姉ちゃん好きやろ？』

星乃「A〜……！ほんま出来た妹やなぁ、大好き」

横からお姉ちゃんにぎゅっと抱きしめられる。
自分は弁当箱を開けとる最中やったから抱きしめ返せへんかったけど。
何回か私の腕に頬ずりしたら離れた。

星乃「ッスーーー……。いただきます」

『どうぞ召し上がれ』

お姉ちゃんは大層気持ちのこもったいただきますをした後、
パクパクとお弁当を口の中に運んでいく。
一口食べるごとにめっちゃ美味しそうに味わう。
お姉ちゃんご飯を作るのはこれだから楽しい。

毎日私だけが独り占めできるお姉ちゃんの幸せそうな顔。
たまらんなぁ。この顔を一生傍で見続けていたい。

そろそろお姉ちゃんが食べ終わるなと思って、
お姉ちゃんとの間に置いていた弁当箱に箸を伸ばした時、
デザートのりんごに刺さっていた楊枝で私の梅しそささみが攫われた。

『あ、それ……！』

蘭「あ、コレうま。竜胆も食ってみ」

竜胆「まじ？……ほんとだ、うま」

見上げたら昨夜の不良。

なんでお前らがこんな所に。