記憶その71 ページ26
『大丈夫！この通りアムッ、ふぁんにおぐはふぁいっえないあ！(パンに毒は入ってないわ)』
そう言って皇女は胸を張る
自信満々に言っとるが正直何て言ったか全然分からん
せめて食べてから喋れや
貴族のくせに行儀悪すぎんか
それよりコイツは何を伝えたかったんや？
パンを食べったってことは毒が入っていないことを伝えたかったんか？
そうだとしたら無駄な努力やな
毒なんてそんな事はどうでもいい
俺らが警戒しているのはその後のことや
食べた後どんな命令をされるか分かったもんじゃない
横から「ふぐっ……」と息の漏れる音が聞こえたかと思うと、シャオロン達は皇女の奇行に笑いを堪えるのに必死で肩をプルプルと震わせていた
こいつらには緊張感ってもんがないんか……
皇女はそれでもパンを取ろうとしない俺達を見てついにオロオロと困惑し始めた
手の内ようがなくなったか？
残念やったな、さっさとそのパン持って帰ってくれ
すると皇女はオロオロとした仕草をやめ再びパンを手に取った
コイツは学習するって事を知らんのか
毒はどうでもいいんやって
そう思っていると、パンは食べずにクイックイッと反対の手首を動かし手招きの動作をしだした
一体何を……
皇女の視線の先を見るとそこにはゾムがいてどうやらゾムを呼んでいるようだった
ゾムもその意図に気づくと「お、俺！？」と慌てだし行くか行かないか迷っている
シャオロン達は「ええやん！面白そうやし行ってこいや！」とゾムの背中を押す
zm「確かに……よし！行ってくるわ」
いや、いかんやろ
そう思い楽しそうに皇女のもとへ行くゾムを止める
tn「ゾム！危険やて！」
zm「大丈夫やって！なんかヤバそうやったらすぐ戻るから！」
そう言って再び皇女のもとへ歩く
本当に大丈夫なんか？
ゾムは鉄格子越しに皇女の前へ立つと「な、なんのようや」と少し緊張した様子で声を出す
『フッフッフッ、来たわね』
皇女はそう言って不敵な笑みをこぼす
やばい
そう思ったときには遅く、皇女はパンを持っている手を素早く動かしゾムの口目掛けて突き出した
zm「！？！？！ングッ」
ゴクンとパンを呑み込んだ音が聞こえたかと思うとゾムは膝を着いて俯いたまま動かなくなってしまった
sha「え、ゾ、ゾム？」
シャオロン達も流石にこれはやばいと顔が青ざめ始める
tn「ゾム！おい、お前ゾムに何したんや！」
そう叫びながらゾムに近寄る
『ええ！わ、私何も……』
tn「ゾム大丈「う……」……え？」
う？何や何を伝えようと……
zm「う、う、………うまい！！」
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ごまプリン(プロフ) - 紗由さん» はじめまして！ありがとうございます！作りたての時から書きたいなと思ってたので面白いと言っていただけて良かったです！次の過去編も楽しんでもらえるよう頑張ります！！ (2021年6月7日 22時) (
レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - はじめまして。こんにちは。夢主ちゃんの過去編面白かったです！学校で朝通知がきて放課後までずっと楽しみでした!tntnさんたちの過去編も楽しみにしてます！ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
ごまプリン(プロフ) - CO2さん» ありがとうございます！大好きと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！亀さん更新は中々直りませんが（泣）完結に向けて頑張ります！！ (2021年1月11日 14時) (レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
CO2(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品大好きなので、亀更新でも続きを書いてくださるだけで凄く嬉しいです！！これからもごまプリンさんのペースで無理なく更新していってください(o_ _)o (2021年1月11日 6時) (レス) id: 55ea3c243b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごまプリン | 作成日時：2020年12月29日 2時
