記憶その57 ページ11
『っ………！』
鋭い頬の痛みに目を覚ます
重たい瞼を開けると霞んだ視界にニンマリと不気味な笑みを浮かべるアランが映る
ジンジンと痛む頬
ボーッとした頭で殴られたのだと理解する
ar「あ、やっと起きたw
バルト様〜、姫さん起きましたよぉ」
「分かった」と言うバルトの声を横目に
段々と霞の取れる視界で周りを見渡す
辺りは薄暗くジメジメしてて埃っぽい
まるで地下牢を連想させるような場所だった
腕と足に違和感を感じ視線を向けるとそこには手枷と足枷がされており完全に逃げられないようになっていた
自分の置かれた状況を徐々に理解してきた時
鉄格子の重い扉が鈍い音をたてて開かれ、薄っすらと笑みを浮かべたバルトが姿を現す
br「お目覚めになられて良かったです。全然起きないので心配しましたよ。気分はどうですか？」
そう言いながらまだ痛む私の頬をそっと撫でる
『気分？最っ悪よ。心配なんて微塵もしてないくせにお気づかいありがとう。おかげで体中虫酸が走って仕方がないわ』
嫌味ったらしく言葉を込めバルトを睨みつける
バルトは眉間に皺を寄せると上から冷たい視線を向ける
br「まだ誰が主導権を握っているのか分かっていないようですね……まぁそれを分からせるのは後でいいとして、まずは話の続きと行きましょう」
話の続き？別にコイツと話す事なんて何もない
br「貴方を連れ去ったもう一つの理由まだ話していませんでしたよね？」
『別に私はそんな事聞きたくも……』
バルトは私の言葉を遮り続ける
br「きっとA様にとって嬉しい知らせになります。貴方をここへ連れてきたもう一つの理由………それはA様の中に膨大な魔力があるからです。」
『は？』
一瞬バルトが何を言っているのか理解が出来なかった
私が秘める膨大な魔力？
そもそも私には魔力なんて……
『はっ、貴方もジョークなんて言うのね。
私にはちょっとした魔力すら無い事貴方も知っているでしょう？なのにそんな嘘なんで……』
バルトはどこか嬉しそうに目を細めて口を開く
br「嘘ではありませんその逆ですよ。A様には魔力がなかったんじゃない、持っている魔力が強すぎてそれを扱いきれていなかっただけなんです」
コイツ、本気で言ってんの……?
『そ、そんな事信じるとでも?証拠もないのにどう信じろって言うのよ」
br「証拠ならあります。」
バルトはそう言うとポケットから手帳のようなものを取り出し私に見せる
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ごまプリン(プロフ) - 紗由さん» はじめまして！ありがとうございます！作りたての時から書きたいなと思ってたので面白いと言っていただけて良かったです！次の過去編も楽しんでもらえるよう頑張ります！！ (2021年6月7日 22時) (
レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - はじめまして。こんにちは。夢主ちゃんの過去編面白かったです！学校で朝通知がきて放課後までずっと楽しみでした!tntnさんたちの過去編も楽しみにしてます！ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
ごまプリン(プロフ) - CO2さん» ありがとうございます！大好きと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！亀さん更新は中々直りませんが（泣）完結に向けて頑張ります！！ (2021年1月11日 14時) (レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
CO2(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品大好きなので、亀更新でも続きを書いてくださるだけで凄く嬉しいです！！これからもごまプリンさんのペースで無理なく更新していってください(o_ _)o (2021年1月11日 6時) (レス) id: 55ea3c243b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごまプリン | 作成日時：2020年12月29日 2時
