13話 呼び捨て ページ14
それから数ヶ月が経った
「リドル〜!おっはよう〜!」
もう元の大人しい私は居ない。遠慮はやめたのだ
「うわっ、急に抱きつくと危ないといつも言っているだろう」
「だから名前呼んでるじゃん」
「そういう事じゃなくてだね…」
「あ、金魚ちゃんとグッピーちゃんおはよぉ〜」
「ほら、めんどくさいのが増えた」
「増えたってどういうこと??私も"めんどくさいの"の中の1人なわけ??」
「なぁにコソコソ話してんの?」
「フロイドくんおはよ〜」
というと先程の上機嫌がなかったかのようにすっと彼の顔から表情が抜けた
「は?」
「え、どうしたの…」
「てかさーグッピーちゃんなんでオレにはくん付けなのに金魚ちゃんには呼び捨てなわけ?」
「え、えーと話の流れ?」
「何それ意味わかんね」
拗ねたってこと…?
とりあえずこの不機嫌を直さなければ今日1日めんどくさいことになるな
「ふ、フロイド…」
呼びなれない呼び捨てで彼の名前を呼ぶと
ぐるっとすごい勢いで振り返って
「もう1回」 と言われた
「フロイド」
「なぁにグッピーちゃん♡」
とりあえず機嫌は直ったようだった
すると後ろから聞きなれた声が聞こえてきた
「おや、フロイドだけですか…残念ですね」
「おわっ、ジェイドくんも呼び捨ての方がいいの?」
「えぇもちろん」
何故かよく分からないがみんな呼び捨ての方が好きらしい
「ジェイド」
「はい、Aさん」
「ジェイドはさん付けのくせに私は呼び捨てなんですね〜」
とジェイドを横目に見ながら言うと
「それならA、とお呼びしても?」
「もちろん。そっちの方が仲良さそうに見えて良くない?まぁ、実際仲はいいほうだと私は思ってるけど」
と話しているとリドルに呼ばれた
それじゃあね!と言ってリドルの方に小走りで向かった。もちろん抱きついた
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作者名:ぴよぴよ | 作成日時:2020年5月15日 10時