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俺も、って出したいところやねんけど。
「蓮、急ぎすぎて車ん中に置いてきてもた……。」
「ふははっ！ほんと康二らしい。」
「そこまで笑うことちゃうやん！」
「ムードもくそもねぇなほんとに。」
そう言ってケタケタ笑う蓮。
どうせ帰りは蓮を乗せて帰るつもりやったからいいけど、結局車の中で渡した。
前にラウールから「新しいマフラーが欲しいって言ってたよ」というのを聞いていたから俺の使ってるマフラーと同じブランドの物。
さすがに色違いやとバレるから。
柄も色も違うけどブランドはお揃いやで、と伝えると嬉しそうにニヤニヤしてた。
帰りの車は行きと違って温かくて幸せな空気が流れていた。
＿＿＿＿＿＿
目黒side
康二との関係が元に戻ってからあっという間に冬休みも過ぎ今日から3学期。
クリスマスに康二から貰ったマフラーを巻き顔を埋め両手をポケットに突っ込み駅から学校までの道を歩く。
「めめーー！おっはよー！」
「朝からうっせぇ……。」
「今年もよろしく！あ、康二くんと戻ったんだ？」
「は？」
冬休み、ちょくちょくラウとも会ったりしてたけど康二とのことはまだ言ってないのにニヤニヤした顔で俺の事を見てくる。
「それ！」
「……どれ？」
「だから、マフラー！康二くんから貰ったんでしょ？康二くんのやつと同じブランドじゃん。」
「ほんっとお前の観察力どうなってんだよ。」
否定しないってことはそうなんだね、と異様にテンションが高いラウを適当にあしらいながら校門を通るとちょうど通勤してきたのか康二とばったり会った。
「せんせー！おはよー！」
「お、ラウールと目黒おはようさん！」
「おはよーございます。」
「今年も先生よろしくね！」
ラウと話す康二のネクタイはこの前俺があげたやつでネクタイピンが付いている。
すると、いつの間にか俺の隣に阿部ちゃん先生が居て「目黒、ニヤついてるよ」と全部見透かされたように笑われてしまった。
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作者名：shiro. | 作成日時：2020年11月13日 12時
