【第五人格】奪われた灰色の弟【男主】

〆（17）〆 ページ18

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『イソップさん、僕と友達になってください…イソップさんと仲良しになりたい…』



イソップ「いいですよ、僕達は友達です」



『ほんとに！？』



イソップ「はい」




『ずっと会話してくれる友達が欲しかった…嬉しい……僕の海の友達は喋ってくれなかったから』




海の友達？


水難事故で亡くなってしまった人達とAは喋っていたのだろうか…。




『あ！そうだ、僕ね。ここに来てからまだ1つしかスキル使ってないんだ、2つ目のスキルはゲームでは使えないんだ…イソップさんだけに教えるね』



イソップ「2つ目のスキル？」




『ｸｽｯそう。人に戻る前に見せてあげるから！それまで秘密！』



イソップ「楽しみに待ってます…」




人間になれるスキルの他にもう1つスキルがあったなんて知らなかった…。


一体なんのスキルを持っているんだろう…？



水を操るとか…？



『ここのマップの海ってなんでこんなに“赤い”のかな…？入ってみようとしたらとっても熱くて焼き魚になる所だったんだ…』



イソップ「え？赤くはないけど…」



『え…？』



イソップ「見え方とかが違う…のかな？」



僕の目にはいつもと変わらない黒っぽい海が船の上から見える。



『なるほど！』



イソップ「そろそろ屋敷に戻った方がいいかも知れません…皆が心配してると思います」



『そう……だね。ゲートまで送るよ…』



さっきまでニコニコしていたAだったけど突然笑顔が消えて悲しげな表情になった。


もう少し話したかったのかもしれないけど皆が心配して待っている。



僕はAに見送られてゲートを通過して屋敷に戻った。





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