Story15 ページ17
沖矢 side
帰宅中、怪しい女性に会った。
帰宅中と言っても、隣の阿笠さんの家に余ったカレーを届けた帰りだが。
『……もしや安室さんもそっち側の…???』
その途中、そんな内容をつぶやく声が聞こえた。
気になってそちらを向いてみると、そこにはこの時間帯に相応しくないような女性が居た。
全身をスーツで包んでおり、まるで仕事帰りのようにも見える。
…安室くんが、そっち側の?
「へぇ、何がですか?」
気が付けばそう口が動いていた。
その女性は少々間抜けな声を漏らした後、顔がいい…という謎発言を零した。
「何言ってるんですか」
『何言ってるんでしょうね』
疑問をぶつければ疑問形で返してくる。
面白い女性だと思った。
それはそうと、先程の発言の真相を聞かねばならない。
「失礼ながらお尋ねしますが、先程お話に出てきた安室さん、と言うのは?」
『へっ』
そう問い掛ければ、その女性は目に見えたように焦り出した。
…これは、怪しいな。
『え、えーと…。行きつけの喫茶店の店員の方で…』
「ホー…。その方がそっち側、と言うのは?」
『えっ、と……、その…』
「その?なんですか?」
『その……、
……同性愛者という事です!!!』
「………はい?」
間抜けな声が出たのが自分でも分かった。
…同性愛者?
……いやいや、安室くんに限ってそんな事は…。
そう言われてみればこの間、安室くんが組織の任務で、
所謂"ゲイバー"という物に潜入調査をしに行ったと小耳を挟んだような気もしなくは無い。
…つまり、この女性はたまたま安室くんがそのバーに入るところを目撃した…?
その結論に辿り着いた俺は、些か拍子抜けした。
『…その、まだ他に…?』
「……いえ、なんでもありません。こんな時間に失礼しました。」
心無しか、少々怯えながらそう問掛けてくる女性に対してそう返し、
俺は今度こそ工藤邸へと戻った。
「…全く、一般人に目撃されるとは……」
今回の誤解ばかりは安室くんのミスだな。
やれやれと溜息を吐きながら、玄関の扉を開けた。
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カレーを愛す者(プロフ) - 更新ありがとうございます!勘違い系大好物なので嬉しいです! (2019年10月19日 17時) (レス) id: 7e908248b2 (このIDを非表示/違反報告)
加熱されたみかん - 待ってました!!!更新が生きる糧です (2019年10月19日 17時) (レス) id: 9c8747fe33 (このIDを非表示/違反報告)
食物連鎖の頂点に立ったササミ(国産)(プロフ) - guuuさん» 返信遅れてすみません!!!他の小説も読んでいただけているなんて光栄です!(笑)これからも頑張りますので、どうかよろしくお願いします! (2019年10月19日 17時) (レス) id: 1320405534 (このIDを非表示/違反報告)
食物連鎖の頂点に立ったササミ(国産)(プロフ) - ごんべぇさん» 返信遅れてすみません!!!お気遣いありがとうございます!!受験生は他学年に比べてテストの量も多いので、そう言って頂けると荷が軽くなります。更新頑張ります! (2019年10月19日 17時) (レス) id: 1320405534 (このIDを非表示/違反報告)
guuu - 作者様の勘違いシリーズとても好きです!!更新頑張ってください! (2019年10月8日 14時) (レス) id: 3038f2a031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:食物連鎖の頂点に立ったササミ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1e4d26931d1/
作成日時:2019年8月6日 20時