ＯＮＬＹ［HS］ (ページ21)

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久々の家族4人の集合＋架、と姉の旦那さんの知哉(ともや)さんの6人で賑やかな夕食を終え、母が用意したバースデーケーキを囲んで団欒をしていた。
架は私が持ってきた大量のおもちゃに囲まれてごきげんだ。

『お姉ちゃん、お誕生日おめでとう。はい』

『ありがとう～何だろう…』

韓国から持ってきたプレゼントを渡すと、目を輝かせながら包み紙を開く姉。

『わ、すごい。ありがとう、A』

久々の再会のその日が誕生日なんて特別な誕生日に何を用意すれば良いかわからず悩みに悩んで選んだプレゼント。

『大事に使うね』

姉の笑顔を見たら、悩んで甲斐があったと思えた。

『A、最近は元気にやってるの？』

姉が一通り開封を終えたところで声をかけてきたのは母。

『元気にしてるよ』

『Aは彼氏はできたのか』

『できるわけないでしょ、(笑)』

いつもいつも開口一番は同じことを聞いてくる父。

『そうだよ、パパ。今をときめく世界的アイドルなんだから』

『あらぁ、でも早くしてくれないとAの結婚式にはママ、シワシワになっちゃうわ。』

『そうだぞ。俺たちが生きているうちに孫の顔を見せてもらわないと』

『それはパパとママにもう少し頑張ってもらわないと』

『そうだわ、A、ジンくんと結婚するのはどう？ママはジンくんみたいな息子ができたら腕組んで歩きたいわ』

結婚式だの孫だの話が飛躍したもんだ、と思ったら今度はジンオッパと結婚したら、と言い出す母。

『いや、俺はリーダーがいいと思う』

パパはナムオッパ推しか…
確かにナムオッパはしっかりしてるしね…

『いや、AにはJ-hopeくんが一番お似合いだと思うな～ねっ、知哉』

『奏(かなで)いつも言ってるよね。でも確かに、Aちゃんの隣にいて一番しっくりくるのは彼かも』

『私はジミンくん推しだけどね！』

ホソクオッパ…か。
確かに、ジンオッパやナムオッパより想像はつくかも、って何の想像してるんだ私は。

母の発言を皮切りに、シュガくんと付き合ったら、Vくんと結婚したら、ジミンくんとの子供だったら、ジョングクくんが息子になったら、なんて妄想話を繰り広げる母たち。

私は呆れてうとうとする架を寝かしつけていた。

『ね、結局Aは誰がいいの？』

『もう、みんな好き勝手言って。メンバーは家族みたいな存在だから。恋愛とかないよ』

『そんなこと言ってそのうち結婚します！とか報告してきたりして！』

『もう！ないから！』

なんて、この時は言ってたはずなんだけど。