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あなたサイド



____結局、あの後家に着いてからの記憶はほとんど無くて。
帰ってすぐまた寝てしまったんだと理解。
二日酔いの頭はなんとも言えない気持ち悪さ。
ぐわんぐわんした。

でも、そんなことよりも強く、


…昨日、ドキドキしたままの胸に余韻が残ったまま、朝目覚めていた。






…気づいたらベッドの上にいて、そんな私と裏腹にソファに歪な形になって身を丸めたりょうくんと、としくんの姿に胸が痛くなる。


「おはよう、2人とも」

ゆっくり揺すると、小さい頃から寝起きがいいりょうくんはゆっくりと目覚めて、目をこする。


「…おはよう、A」

「うん、おはよう」

「…なんかベタベタする。俺ちょっとシャワー浴びてこよ。Aも後で浴びる?」

「うん後で浴びる。行ってらっしゃい」



二日酔いでも無さそうで、至って普通にシャワーに行ったりょうくんを見送った。

そんなこんなでもとしくんの起きる気配は無さそう。


…寝顔、綺麗。


そう思わず見入ってしまって、揺すろうと肩にかけた手を思わず引っ込めた。

何故かドキドキしてしまったから。

何故か恥ずかしいと思ったから。



としくんに触れようとしていた右手が、触れていないのにじんと熱くなった。



…昨日、腕の中から感じた

としくんの横顔、
甘い声、
逞しい筋肉、
優しい気遣い、


全部を思い出して胸が苦しくなった。



ドキドキして、眠ってるとしくんにでさえドキドキしてしまった。



____好きだと思った。




恥ずかしさのあまり俯いていた顔をゆっくり上げると、



「…おはよ」

「あっ」


いつの間にかとしくんは目覚めていた。

そうとわかれば更に煩くなる鼓動。

また近くで見てしまったとしくんの目。

びっくりして遠ざかれば「…驚きすぎじゃないすか」と少し引かれてしまった。



「ごめん、まだしばらく起きないかと思ってて」

「…そう」


としくんは相変わらず無愛想で、私の言葉にそうとだけ言うと、ソファからすっと起き上がって伸びをする。

そんな姿を、何も話しかけられずに、遠くから横目でちらりと見る私、意気地無し。




…りょうくんのシャワーを浴びる音がよく聞こえるくらい、二人の間に沈黙が走って、

遠くにいるのに胸の音が筒抜けなんじゃないかと心配になるくらい。


なのに、どこか心地よい。

気まずくない。

落ち着く。


不思議ですよね。




___それは、一緒にいるのが、としくんだから?



そう心の奥で問いかけた。

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なな(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!泣きました。 (2018年8月17日 22時) (レス) id: 21460c7daa (このIDを非表示/違反報告)
カリン - めっちゃドキドキしました (2017年12月25日 16時) (レス) id: 85ef3d3396 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーもも(プロフ) - 初めまして!!…なんかもう、ドキドキが止まりませんでした(´;ω;`) (2017年9月19日 20時) (レス) id: b5c457861f (このIDを非表示/違反報告)
MONO(プロフ) - 百恵さん» ありがとうございます(*^_^*)シーズン2でもお待ちしております! (2017年8月16日 17時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
百恵(プロフ) - 今までみた作品の中で1番好きです!最高でした!! (2017年8月16日 14時) (レス) id: 322469ddfa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MONO | 作成日時:2017年5月5日 19時

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