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紫耀「昔母さんが寝込んだ時お粥作ってあげたんだ
それで母さんが将来は料理人ねって…料理人になったら一番の客になるからって………だから俺は料理人になるって決めた
あっ、この話を話したのはAが最初だ」
口角を少しあげあの優しい微笑みを見せながら料理人になろうと思ったきっかけを話してくれた平野君に返す言葉が見つからなかった
それに察したのか平野君はあからさまに背伸びをしながら大きく声を出した
紫耀「モヤモヤが一気に無くなって急に眠くなってきた」
『じゃあ寝ないとじゃん』
私はくしゃくしゃにされた布団を平野君にかけると平野君はされるがままに布団の中に収まった
紫耀「もう帰るのか?」
『うん、帰るよ
昨日は本当ごめんね…私平野君の事嫌いになんかならないから』
私はベッドで寝ている平野君を見下ろしながらそう言うと
平野君の手が私の手を掴んでそのまま自分の頭に乗っけた
紫耀「Aが撫でてくれたら許す…」
前にもこんな事あった気がするけど、今は少し恥ずかしい……
でも私は平野君の頭をワシャワシャと撫でる
同時に平野君は目をつぶりながら気持ちよさそうな顔をする
紫耀「Aに撫でられると落ち着くし元気になる」
『そう?じゃあ早く元気になってね』
何秒か経ち撫でるのを辞めると私は自分のカバンを持つ
『私帰るね』
紫耀「おう!
あっ、そうだA!」
『ん?』
帰ろうと玄関に向かうが平野君によって呼び止められて振り向く
紫耀「優太になんか言われたか?」
謝る事ことに必死だったけど、その事を忘れていた訳では無い
初めて平野君の過去を知り、初めて平野君が弱ってるのを見てそんなにすぐ決断を下すことなんてできない
だから私は
『何も言われてないよ』
嘘をついた
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ミミ(プロフ) - みさきさん» ありがとうございます!!その先みたいなのは書こうと考えているのでその時に検討させていただきます!! (2020年7月29日 22時) (レス) id: 69ce0864de (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - なあこさん» ありがとうございます!!そう言って頂けてすごく嬉しいです。 (2020年7月29日 22時) (レス) id: 69ce0864de (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - 完結おめでとうございます。リクエストなのですが、子供ができたバージョンも見てみたいです。できたらで大丈夫なのでご検討よろしくお願いします。 (2020年7月25日 20時) (レス) id: eb3d2a29bc (このIDを非表示/違反報告)
なあこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!すごく面白かったです! (2020年7月25日 19時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミミ | 作成日時:2020年5月23日 23時