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永瀬君は何故私の前で手を開かせられたのか分からず何も言わない
私は左手で永瀬君の手を掴んだまま、右手でまた手を伸ばしギュッの握ると
次は永瀬君の顔の前で手を開けた
『でもその願いもう叶っちゃった』
廉「え」
『今の私は手を開けた永瀬君がいる……
永瀬君も手を開けたら私がいるでしょ？』
私は永瀬君の手を離して、またその手を柵にのせ夜の街を見渡す
『永瀬君は私にとって大切な人だから辛い顔はして欲しくない……今までどれだけ親の期待を背負ってきたのか私には分からないけど、一旦それを全部忘れる事だって必要だよ
忘れてから、また思い出してどうするか決めればいい……』
親の厳しさで楽しむ事、遊ぶ事、1度嫌な事を忘れる事を知らない永瀬君
ちょっとぐらい忘れてみてもいいんじゃない？
『永瀬君…海楽しみだね』
私がそう言うと永瀬君は私の方を見て
フッと鼻で笑った
廉「まぁ普通やな」
その笑顔につられて私も笑う
『普通じゃなくて、うん！楽しみ！って素直に言えばいいじゃん』
廉「じゃあ楽しみ」
『じゃあってなによじゃあって！！』
少し言い合いになるのがなんだか面白くて2人とも目が合うと声を出して笑えてくる
そんな永瀬君を見ているとちょっと安心する
『はぁ〜なんかホッとした』
廉「ホッと？」
『だって、やっと笑ってくれたから…このまま笑わない男になるんじゃないかって思ったもん』
廉「なんやそれ」
『でも、永瀬君の笑顔私好きだよ
ずっと笑顔でいて欲しいから、これから相談ものるし沢山楽しい思い出皆で作ろうね』
私は景色を見ていた視線を永瀬君向けると
柵に腕を置いてその上に顎をのせている永瀬君がじーと私の方を見て動かない
その顔がどことなく色っぽくて目が離せない
なんでこんなに見られてるのか分からなくて ん？と言うように首を横に傾けると、永瀬君は私のメガネをおもむろに外した
いきなりの事でびっくりして何も喋れない
永瀬君は私が柵を掴んでいた手の真横に自分の手を置いて、柵を握ると
グイッと引っ張って自身を私に近付ける
・
そしてそのまま
・
永瀬君の唇が私の唇に触れた
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TK - 私もこんな恋に憧れます。これを読んで、思わず涙です。 (2020年5月30日 11時) (
レス) id: 7d8539b274 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ももかさん» ベランダ恋伝いも読んでくださったんですね！！ありがとうございます！更新頑張りますね (2020年4月30日 15時) (レス) id: 69ce0864de (このIDを非表示/違反報告)
チャンサキ(プロフ) - 待ってましたー！！（まだ読んでない）笑、あとでゆーっくり読みます！更新ありがとうございます（＾∇＾） (2020年4月30日 12時) (レス) id: 9fdd9e92a3 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 凄くいい話です！ベランダ恋伝いも読ませて頂き思わず涙です。更新楽しみにしています！ (2020年4月28日 4時) (レス) id: f029cec96f (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ぴらのさん» ご指摘ありがとうございます。確認不足でしたすみません。更新頑張ります！！ (2020年4月11日 22時) (レス) id: 69ce0864de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミミ
| 作成日時：2020年3月31日 22時
