色を知らないお前に見せたい色、戸惑う色【高杉晋助】

第32話 ページ32

貴方side









高杉「やっぱり知ってたんだな。銀時のこと…」







貴「あの方は吉原の英雄です」







高杉「その英雄様は


お前みたいな名高い花魁でもただで抱けたんだろ」







貴「……いや、銀時様とはお話だけで……。」







高杉「……………銀時様、ねぇ……………」








貴「銀時様と呼ばせて頂いています」







高杉「さっきは坂田様じゃなかったか？」







貴「吉原では男性の前で他の男性の方のお話をするのは禁止です。


先程は他人行儀に銀時様をお呼びしましたが………」







高杉「長年やってきたことは抜けねぇって言ったな…」







貴「…？はい」







高杉「なら抜くなよ。男の前で他の男の話なんざ…」







貴「…あの……た、高杉様……？」








どうなされたのか…………






銀時様のお話をしてから機嫌が悪そう…………









貴「銀時様は高杉様のお話を楽しそうに語られておりました」






高杉「やめろ…。俺はあいつが嫌いだ…。今も昔も…。」






貴「………どうして…。



あの方は高杉様を大切なお仲間だと……………」







高杉「ﾌｯ…………。仲間…？ありがた迷惑な話だ……」







貴「っ、」







逆立つ高杉様からの殺気に思わず身を引く







高杉「…………気分が悪い…。



少し外に出る………………」

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