" The Greatest " second

はーちじゅーに ページ34

「そういえばあおー」




「んー？」




「昨日どうやって第2入ったん？」




「え、…っと、」



浅村さんって言ったら怒るかな…

でももう隠し事はなしって決めたし…



「浅村さんが頼んでくれたみたいで」




「え？浅村さん？」




「…うん、森くんが第2で練習するって教えてくれて」




「そーなん」



うわ…やっぱり怒るかな……

でも浅村さんに教えてもらってなかったら今ごろも仲直りできてなかったから…




「ずっと気になってたんやけど」




「うん…」




「あおっていつから浅村さん好きになったんー？」




「え、」




「好き、っていうか、ファン？になったん？」




そういうことか…また修羅場になるかと思った…



「私が西武見始めた年に浅村さん打点王取って、格好いいなあって…あと先輩だしね、」




「そーや…！あお今度桐蔭会参加するー？」




「いいよ、会話ついていけない…!」



浅村さんにも前言われたな…と思い出す




「あ、でも嫌やからやっぱなし！」




「え…」


まあ…確かに話題にはついていけないし、共通の先生がいるとも思えないけど…

でも、嫌なんて、ひどい〜〜…！




「浅村さんとLINEするのも禁止な」




「え、ちょっ…」



無造作に置いていた私のスマホが森くんの手の中に



「え、パスワード…？」


開けようとしてるし……

なんやろーって考えているのがかわいい…でもばれたら恥ずかしいから取り返さなきゃ…と



「お、開いた」




「え、やだ、恥ずかしい…！」




「俺もあおの誕生日にしてるで」


森くんのウインクは上手だった


いやいや、




「はーい浅村さんブロックー」




「私浅村さんにちゃんとお礼したいです…！」と挙手すれば




「ありがとうございますって言うたんやろ？十分やん」




「うん…ご飯でも行きたいなって…」



ご飯も行きたいし、ちゃんと何か贈り物とかできたらなって考えていたから




「は？むり、絶対行かせへん」





「えー…」



そんな、頑なに………

浅村さんとは何もないのに…




「あおはもう浅村さんに会うことはないから、お礼は俺がしとく」





「じゃあ……手紙書くから渡して」




「俺あおから手紙もらったことないんやけど…?!そういうのは俺に書いてから言うて？」




……………森くん、めちゃくちゃ面倒くさいモード全開だ




「写真とか撮ってない？」




「撮ってないよ…」



もう怒ってないと思ってたけど、凄く引きずっています…

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