" The Greatest " second

ななじゅーいち ページ22

「あおちゃんお疲れ」



まだ肌寒いのに薄着で待っててくれて



「寒くないですか？」



「ちょっと飲んだから暖かいよ」



「キャプテンどうですか…？」



「え、野球の話？珍しい」



「ふふ、すいません」


性格的にあまり男性と話す機会がなかった

だけど森くんと一緒にいるのが本当に楽しくて、浅村さんと似ているなあって思う部分もたくさんある


だから親しみやすくて、砕けたことも話せるようになった



「俺彼女できたん」



「え…?!おめでとうございます！」



寧ろいなかったのが不思議

やっぱり好きな方がいたんだなー


「ちゃんとあおちゃんのことも話してるから大丈夫」


彼女さんがいるなら、って切り出そうとしたのに私の考えていることはお見通しだ


「早く解決させたいですね」



「けど俺あおちゃんとのこの時間好き」


私もですって小さく呟いた

森くんよりも背が高い浅村さんの顔は暗くてよく見えなかった



「彼女さん今度会わせてください」



「向こうもあおちゃんに会いたいって言うてた」


浅村さんの彼女さんはとっても素敵な方なんだろうな

早くお会いしてみたい









急に浅村さんが立ち止まるから、



どうしたんですか？と口を開こうとした





目の前に現れた彼は今まで見てきた中でも様子がおかしかった





「碧夏さんぼくと帰ろう」



浅村さんが私を隠すように前に立ってくれている



だめ、浅村さん危険だよ………




見えないことをいいことに震える手でスマホを取り出す



「碧夏さん今日のそのミニスカート素敵だね」



次々に言われる言葉に恐怖しか感じなくて

怖くて、怖くて、

ボタンがうまく押せない……




「もう、近づかんといてや」


こんな不審な人浅村さんだって怖いはずなのに




「俺碧夏さんと話してるですけど」


「ってか誰、彼氏でもなさそうだし」


「いつも見てたけど楽しそうでむかついていた」




一人で言ってはヒートアップして段々と威圧的にになっている


逃げなきゃ、浅村さんに何かあったら……



必死になってなんて言ったか覚えてないけどどうにか通報もできた




警察が来るまで待てないし…

逃げないと、、






何故だか今だと思って浅村さんの手を掴んで少し前にでれば





「あおちゃん…??!」







気づけば自分は倒れこんでいて



頬に激しい痛みを感じる





私殴られたんだ…………





どういう経緯で殴りかかってきたのか知らないけど

明らかに浅村さんを狙っていたみたいで





「浅村さんに怪我させなくてよかった…」

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