第四十三楽章 ページ1
「ギータと」
「してないですっ!」
本能的に、千賀さんに言われたくないと思ってしまって横に座る、千賀さんの両腕を掴んで言うと
「え、なに?
話しているとこって言おうとしたんやけど何かしたん?」
私の両手を剥がし、逆に私の両手首を取った千賀さん。
捕獲されているようになってしまった。
「ち…!が!ち、ゃ、ちゃいます!」
「ちゃうんか〜?」
久しぶりに見る千賀さんの煽り属性の表情が自分で寄って行ったとはいえ、あまりにも近くて目も合わせられない。
「ないです、何もないですっ」
…顔に熱が集中していく
「何もないは嘘やろー仲良いの知ってるから」
「……わたしだって、
千賀さんが私の動画観てからマウンド上がるっていうの…知ってますよ?!」
「それ誰に聞いたん?」
抵抗の仕方、間違えたかもしれん。
先に謝っておこう、甲斐さんすみません。
「えっ、と…ダレダッタカナ?」
「あ、そう」
「た、たしか甲斐さんではないですね」
「ふぅーん拓也ね、面白いことしてくれんじゃんあいつ」
ごめんなさい、甲斐さん…!
「葵香見てると、落ち着くんだよねー」
「落ち着くんですか…?
私今まで母親に行動がうるさいって言われていたんですけど?」
あまりに、言われたことのない私を表す言葉に聞き返してしまう
「ははっ、それもなんかわかる」
楽しそうに笑う千賀さんを久しぶりに見られて、
私もつられて笑う。
「だから、ずっと部屋にいるん?」
「え…いや」
"違いますよっ"と言ってしまいそうになったのをやめる。
もう素直に言ってしまおう。そう決めたじゃないか。
今日はそういう日
「はい…」
「そんな気遣わなくていいから、本当に
ご飯もいつも作ってくれているけど、正直俺より葵香の方が忙しいと思うし無理しなくていいよ」
…また泣きそうになる
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ぶ る ー か(プロフ) - みかんの木さん» ぇぇえ〜!ありがとうございます😭🙇♀️こちらこそ読んでいただきありがとうございます!頑張ります🔥 (2022年3月31日 0時) (レス) @page50 id: fd8434313d (このIDを非表示/違反報告)
みかんの木 - 面白すぎます。天才です。これからも楽しみにしています…!!! (2022年3月30日 20時) (レス) @page50 id: d024df346a (このIDを非表示/違反報告)
ぶ る ー か(プロフ) - 虹華さん» いつもありがとうございます🥰 (2021年11月3日 11時) (レス) id: fd8434313d (このIDを非表示/違反報告)
虹華(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも更新楽しみにしてます! (2021年11月2日 23時) (レス) @page2 id: 8226fbc010 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぶるーか | 作者ホームページ:http://semi.karasu
作成日時:2021年11月2日 17時